根室高　全生徒にモバイルＰＣ　教育振興会が費用負担　市助成　教員用端末も整備

（学校 2020-09-29付）

　【釧路発】根室高校（目谷信靖校長）は、全校生徒４９１人分のモバイルPCを整備する。市内唯一の高校を支援しようと、ことし発足した同校教育振興会が市の助成を受け、費用を全額負担。教員用端末、授業用大型ディスプレーも整備し、ICT教育環境を一気に整える。目谷校長は「しっかりと活用していきたい」と謝意を示している。

　同会は８月下旬の設立総会を経て発足。同校PTA、根室市立小中学校校長会、同教頭会、市、市教委などで構成する。会長に平澤譲同校PTA会長が就任し、顧問には目谷校長のほか、石垣雅敏市長、本田俊治市議会議長、寺脇文康教育長が名を連ねた。

　同会の目的は、市内唯一の高校である同校を支援し、将来のまちづくりを担う人材を育成すること。高校魅力化の第一歩としてICT環境整備事業を実施することとした。

　事業費は、市が国の交付金を活用して助成。本年度は１億２３００万円を見込んでいる。

　事業計画では、全校生徒４９１人分のモバイルPCを購入し、１人に１台貸与する。貸与した端末は、卒業時に使ってきた生徒に贈呈する。

　機種はWindows搭載モデルを選定。キーボード操作に慣れてもらおうと、タブレットではなくモバイルPCとした。

　このほか、教員用端末約５０台、授業用の６５インチディスプレー６台も整備。すでに発注は終わっており、納品待ちとなっている。また、来年度入学生分の購入も本年度の計画に盛り込んだ。

　端末の活用方法は今後検討していくが、再び臨時休業となった際には、オンラインでの課題の提供・回収、教育相談などを考えている。

　目谷校長は「びっくりするくらいの支援をいただいた。しっかりと活用していきたい」と話している。

(学校 2020-09-29付)