広尾町豊似小１・２年　生活科　魚礁の効果など学習　十勝港現場見学会に参加

（学校 2020-10-01付）

建設現場の大きな構造物に驚く児童

　【帯広発】広尾町立豊似小学校（野田淳校長）は９月１７日、町内の建設企業・拓殖工業㈱（武田孝代表取締役）による十勝港工事現場見学会に参加した。魚礁の効果や建設業が地域で果たす役割について学び、地域の施設や産業について理解を深めた。

　小学校の授業支援と建設業への興味・関心を高めてもらうのがねらい。同校では生活科の単元「まちを探検しよう」として行い、１・２年生１３人が参加した。

　仕掛人は、町の「広尾っ子応援団」に加入する拓殖工業の山本伸平常務。広尾っ子応援団は地域住民で構成される学校支援団体で、各学校運営協議会と連携し、町の歴史を伝える取組や、子どもたちの地域活動への参加などの事業に対する支援などを行っている。

　山本常務は建設業である同社の地域貢献活動の枠を越え、事業組合や行政などと手を取り、体験的にまちについて学習できる機会を創出するために３年前から活動に取り組んできた。

　児童は町の主要産業である漁業について理解を深めるため、漁業協同組合と町が主催するマツカワの稚魚放流体験に臨んでから現場見学会に参加した。

　はじめに「北海道太平洋中部地区広尾魚礁設置工事」の概要説明を受けた。魚礁とは、十勝港の漁場形成を目的にブロックなどを海底に設置するものであることを学んだ。

　現場では、係留している３５０㌧型超重機船やクレーン、魚礁にするコンクリートブロックなどを見学。児童たちは土木建設現場のスケールの大きさを感じながら、地元の産業について理解を深めた。

　野田校長は「拓殖工業には例年、まち探検などで様々な工事現場を見学させていただき、児童が地域への理解を深める貴重な機会となっている」と話した。

　山本常務は「子どもたちに建設業はもとより、地域への理解を深めさせたく企画した。学校支援に向け、今後も取組を続けていきたい」と述べた。

(学校 2020-10-01付)