倶知安農高生が現場研修参加　最新の土木技術理解　地元建設団体協力で

（学校 2020-10-02付）

現場のICT施工を見学した

　【小樽発】倶知安農業高校（近江勉校長）は９月３０日、同校ほかで開かれた小樽建設協会建世会（長勇人会長）による現場視察研修会に参加した。２年生２２人が、ICT技術を活用した施工の現場を見学し、最新の農業土木工事を学び、公共事業の重要性などについて理解を深めた。

　生徒が将来従事する農業に対して建設業がどのようにかかわっているか理解を深めてもらうとともに、現在のICT技術、建設業の仕事、役割について知ってもらうために初めて開いた。

　長会長があいさつ。若手経営者からなる同会について説明し、「人手不足、生産性の向上のため農業や建設業においてICTが導入されている。現場におけるICTを見学して建設業の役割について理解するとともに、興味をもってほしい」と呼びかけた。

　コマツカスタマーサポート㈱の池野詩帆氏が「i―Constructionの概要」について講義。建設業の課題である労働力不足を解消するため、ICT技術を活用して生産性向上を目指すi―Constructionについて説明した。

　従前は人手で測量、設計図から土量算出、丁張に合わせた施工、人手で測量出来形管理、書類による納品の流れで行っていた工事を、ドローンによる３D測量、３D施工計画、ICT建機で施工、ドローンによる３D出来形検査とする流れを示し、測量時間の短縮、安全・簡単な施工が可能になると強調した。

　このあと、㈱草別組が施工する区画整理工事の現場へ移動し、ICT施工、ドローンなどを見学した。

　長会長は「農業土木の現場を見てもらい、建設業が農業に深くかかわっていることを知り、興味をもってほしい。来年度以降も継続したい」と話していた。

(学校 2020-10-02付)