美瑛中 心一つに 感動共有 新スタイルの学校祭 生徒が発案 工夫凝らす 夜は屋外で動画投映(学校 2020-10-07付)
感染症対策を講じながら行った体育祭
【旭川発】コロナ禍で様々な学校行事が中止・縮小となる中、美瑛町立美瑛中学校(鈴木薫校長)は、“コロナだからこそできる”学校祭の新しいスタイルを打ち出した。感染症対策を講じながら全校生徒と保護者らが同じ場で感動を共有できる方法を、教職員と生徒が一丸となって模索。9月19日、午後から夜にかけて屋外で実施した学校祭では、体育的要素とICTを活用した文化的要素を融合したプログラムなどを展開し、生徒たちの心に残る取組となった。
学びの保障に向けて「通常の学習だけでなく、特別活動の目標も達成させる必要がある」との思いを強くもつ同校。
“コロナだからこそできる”新しい学校祭のスタイルを打ち出し、次年度以降も同様のスタイルで実施したいと生徒たちが思える学校祭にしようと、生徒と職員が一丸となって試行錯誤してきた。
例年、生徒会を中心とした生徒主体で学校祭をつくり上げてきた積み重ねもあり、主に生徒たちの提案を取り入れながらプログラムを模索。文化的要素に加え、ことし中止となってしまった体育祭を融合させることを考えた。
全校生徒と保護者らが同じ場で感動を共有するため、すべて「3密」にならない屋外で実施。感染状況にかかわらず合唱などの文化的活動を披露できるよう、あらかじめ動画を撮影・編集し、当日は校舎の壁に投影することとした。
屋外で投影を楽しむには夜に実施する必要があるため、体育祭を午後から開始。夜の学校祭を盛り上げようと、キャンプファイヤーや花火も企画した。
学校祭の様子は、定点カメラやドローンなどで撮影して動画投稿サイトYouTubeで配信。これまで卒業式や授業参観、進路説明会など様々な場面で動画配信に取り組んできた経験が生きた。
開催に当たっては、グラウンド整備やステージ設営、音響や花火への協賛など、地域から多くの協力を受けた。
開会式では鈴木校長があいさつ。
コロナ禍でも全員で一体感が得られる学校祭にしようと準備を重ねてきたこれまでの歩みを振り返るとともに、「ソーシャルディスタンスで体は一つとなることはできないが、心を一つにして思い出の一ページをつくってほしい」と呼びかけた。
体育祭では、各学年種目のほか、全校パフォーマンスなどを実施。スタートとゴール両方で手指の消毒を行うほか、学級対抗長縄選手権では一人ずつ抜けていくスタイルをとるなど、感染症対策を徹底した。
キャンプファイヤーの点灯で後半の文化祭のスタートを盛り上げたあと、事前に撮影・編集した映像を校舎の白壁に投影。
発表係の動画では、有志による歌唱やダンス、マジックなどを披露し、自らが楽しむ姿をもって会場を元気付けた。
「虹色ムービープロジェクト」と題した学級紹介の動画では、本来コンクールで歌う予定だったクラス合唱をBGMに、各学級の個性をアピール。
最後に、地域から協賛を受けた大きな打ち上げ花火が学校祭の終幕を飾った。
生徒会長の三宅純白さん(3年)は、閉会式で「大変なこともたくさんあったが、一人ひとり得るものがあり、少しでも成長できたと思う。この学校祭の取組で身に付けたものを、今後の生活にも生かしていきたい」と話していた。
(学校 2020-10-07付)
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