プログラミング教育指定校の美瑛小 様々な音型で曲づくり 4年音楽 「拍子と旋律」公開(学校 2020-10-07付)
プログラミングで完成した旋律を披露する児童
【旭川発】道教委プログラミング教育事業指定校の美瑛町立美瑛小学校(北島信校長)は9月24日、同校で授業公開を行った。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため校内のみで公開。貫田航教諭による4年生の音楽では、プログラミングで様々な音型を試しながら表現したい旋律をつくる授業を展開した。協議では、教科のねらいを達成するツールとしてのプログラミングの在り方などが焦点となった。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、授業は校内教職員と指導主事のみに公開。午後からの研究協議は同校と上川教育局をオンラインで接続し、リモートで指導主事から助言を受けた。この日の成果は、後日管内に広く発信する予定となっている。
4年1組(児童数23人)の公開授業は、音楽「拍子と旋律」。8時間扱いの8時間目に当たる本時の目標を「音のつながりを試しながら、4小節の旋律づくりを行うことができる」と設定し、プログラミングソフトScratchを使って様々なリズムやパターンを組み合わせた音楽づくりを展開した。
前時までの振り返りを行ったあと、課題「プログラミングで音楽をつくろう」を提示。楽しい曲や悲しい曲など、どのような曲にしたいか考えさせた上で、4拍×2小節分の音階をワークシートに記入するよう伝えた。
「音の上がり下がりによって与える印象が変わる」などのアドバイスを参考に音を選んだ児童は、「〇の音符を〇拍鳴らす」「〇拍休む」などの命令ブロックを組み合わせ、自分が考えた旋律を作成。完成すると、児童は教師に工夫点を積極的に伝え、「違う拍子も試したい」と意欲をみせていた。
ペア交流のあと、貫田教諭は児童にイメージどおりの曲になったか質問。テンポや楽器を変更する命令、旋律を繰り返す命令の方法などを紹介し、さらにイメージに近づけるために試行錯誤するよう伝えた。
最後に、改良を繰り返した自慢の旋律を発表。「ロックな曲」をイメージしたという児童は、休符の部分に違う楽器の音を挿入するなど、プログラミングならではの工夫をみせていた。
振り返りでは「プログラミングを使うと思いどおりとなり、より楽しくなる」などの感想が挙がった。
協議では、参観者から「音楽が苦手な子にも楽しさを教えられる」などプログラミングを使うメリットを実感する声が寄せられた一方、「より音楽的思考につながるまとめになるとよかった」などの意見も出た。
続いて、道教委教育環境支援課の泉大吾情報教育指導係長と、上川教育局義務教育指導班の佐藤由佳主任指導主事が指導助言。
佐藤主事は「楽器だと技能面で苦手な児童は表現に至れないことがあるが、今回はすべての児童が興味をもって試行錯誤し、達成感を感じられていた」と評価した。また、「プログラミングはあくまでツール」とし、教科のねらいを達成するための手段であることに留意するよう伝えた。
泉係長は、音楽づくりの中でプログラミングを使ったことを評価した上で、楽器による音楽づくりとプログラミングを使った音楽づくりの違いを明確にする必要性を指摘。最初につくった旋律と試行錯誤してできた旋律を比較して違いや変化のプロセスなどを考えさせることで、論理的な思考につなげられることなどを助言した。
(学校 2020-10-07付)
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