道教育功績者表彰 受賞者功績
(道・道教委 2020-10-05付)

 道教委の令和2年度道教育功績者表彰受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略、カッコ内は年齢、9月30日現在=

▼佐竹聡(59)=函館市立巴中校長

 昭和59年以来、本道の中学校教育に携わり、特に、道徳教育においては、函館市中学校道徳教育研究会に所属し、優れた教育実践を積み重ね、北海道道徳教育研究大会等において、その成果を広く発信するなど、本道教育の充実・発展に尽力した。

 学校経営においては、道徳教育や開発的生徒指導を中心とした組織的な教育実践を通して、知・徳・体の調和のとれた子どもの育成に優れた成果を挙げるとともに、中1ギャップ問題未然防止事業の推進地域におけるリーダーとして、校区の小・中学校間の連携体制を構築し、生徒指導上の諸課題の解決に尽力した。

 授業改善推進チーム活用事業の実践校として、近隣校と連携し、地域全体における数学の授業改善に積極的に貢献するなど、その実績は内外から高く評価されている。

 さらに、道中学校長会副会長や函館市中学校長会会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼石島孝司(72)=奥尻町教委教育長

 平成18年の教育長就任以来、小中高連携を目標に掲げ、小学校および中学校の統合、奥尻高校の町立移管を実現するとともに、各学校間の円滑な接続を推進するなど、本道教育の充実・発展に尽力した。

 幼稚園、小学校、中学校および高校における土曜日の教育支援活動「おくしりチャレンジスクール」において、体験活動を通してふるさと奥尻島を愛する子どもを育成するとともに、高校では、まなびじま奥尻プロジェクトを立ち上げ、地域の人材や自然を学びの要素として積極的に活用した教育活動を展開。

 令和元年度から町内の全小・中学校をコミュニティ・スクールに指定し、地域の特性を生かした授業の実践や地域住民との交流を積極的に行う体制を整備するなど、今日の奥尻町における教育環境の基盤を築きあげた。

 さらに、道町村教委連理事や檜山管内教委連絡協議会教育長部会部会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼前田雄(59)=留萌市立留萌小校長

 昭和58以来、本道の小・中学校教育および教育行政に携わり、特に、算数科教育において、児童の興味・関心を高める教材研究を推進するとともに、全道算数数学研究会の研究部長を務め、全道規模の大会を成功に導くほか、留萌地方算数数学教育研究会会長として研究体制の充実に努めるなど、本道教育の発展に尽力した。

 また、学校力向上に関する総合実践事業指定校として、複雑・多様化した教育課題の解決に向け、学校全体を一つのチームとする包括的な学校改善を推進し、学び続ける学校のモデルを確立するとともに、他校や地域との連携の強化を図り、子どもたちの教育環境の充実に尽力するなど、その実績は高く評価されている。

 教育行政においては、宗谷教育局義務教育指導監として、実践に裏付けられた説得力のある指導助言を行い、各校長の学校経営の充実に貢献した。

 さらに、道小学校長会理事や留萌管内小中学校長会会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼小野寺英治(65)=前豊富町教委教育長

 平成23年の教育長就任以来、「ふるさとを守り育てる人づくり」を目指し、すべての子どもが夢の実現に向けて力強く成長できるよう、豊富町の教育の充実・発展に尽力した。特に、児童生徒の基礎学力の定着のため、稚内北星学園大学と連携し、長期休業期間中に学びの教室事業を実施するほか、特別な支援を必要とする児童生徒への支援体制の改善を図るため、教員の専門性の向上や相談機能の充実、関係機関によるネットワーク形成に成果を挙げるなど、その実績は高く評価されている。

 また、長年にわたって放課後等における子どもたちの活動場所を確保し、学習や交流活動の機会を提供するほか、道立生涯学習推進センター運営協議会の委員を務めるなど、社会教育の振興にも貢献した。

 さらに、道町村教委連理事や宗谷管内教委連会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼潮田信(60)=北見市立西小学校長

 昭和61年以来、本道の小学校教育に携わり、特に、道徳教育においては、国立教育政策研究所の教育課程研究指定を受け、道徳の教科化に向けて、読み物教材を活用した授業の在り方に関する実践研究を行い、公開研究会等を通してその成果を全道に普及するほか、道道徳教育推進校として実践を積み重ねながら、教員の指導力向上に努めるなど、本道教育の充実・発展に尽力した。

 また、道へき地・複式教育連盟研究推進委員として、複式授業に関する研究を進め、全道大会等における公開授業の助言者として参加するなど、へき地・複式教育の発展に尽力するほか、北海道国語教育研究大会の事務局長として、関係者と連絡・調整を図りながら、大会を成功に導くなど、教育の振興に大きく貢献し、その実績が高く評価されている。

 さらに、道小学校長会理事やオホーツク管内小中学校校長会会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼佐々木淳(60)=北見北斗高校長

 昭和60年以来、本道の高校教育および教育行政に携わり、特に、理科教育における実践研究において、生徒一人ひとりの資質・能力の育成に優れた実績を挙げるほか、理科教育センター職員として、理科教員の指導力向上に貢献するとともに、道内のスーパーサイエンスハイスクール指定校に対し、的確に指導・助言を行うなど、本道教育の充実・発展に尽力した。

 学校経営では、学校の魅力向上に向け、地域の自然観察など特色ある教育課程を編成するとともに、積極的な地域連携を通して教育課題の解決に取り組んだ。 また、前任校および現任校では、スーパーサイエンスハイスクールや医進類型の指定校として、地域でのフィールドワークの実施や地元工業大学との連携など、地域の教育資源を生かした教育実践に取り組むとともに、教員研修にかかる情報発信の拠点として、その成果の普及に努め、地域や保護者からも高く評価されている。

 さらに、道高校長協会支部長や道高校理科研究会副会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼久門好行(71)=前浦幌町教委教育長

 昭和47年以来、本道の小・中学校教育および教育行政に携わり、平成21年には浦幌町教委教育長に就任した。教育長就任後は、特に、小中一貫教育の推進に熱心に取り組み、学校・家庭・地域の連携・協働のもと、それぞれの地域性を大切にしながら、家庭や地域が中心となった学園小中一貫CS委員会を編成し、幼・保・小・中合同研修会の開催、ジョイント教室や乗り入れ授業、合同運動会を実施するなど、浦幌町の教育の充実・発展に尽力した。

 また、地域人材や環境を活用した「うらほろ」らしい生涯学習の推進を目標に掲げ、地域住民をはじめ、教育関係団体や企業等とのネットワーク化を図る浦幌町地域学校協働本部を設置するなど、誰もが学習成果を生かすことのできる環境づくりを推進し、その実績が高く評価されている。

 さらに、十勝管内教委連副会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼秋保和久(59)=釧路市立幣舞中校長

 昭和58年以来、本道の中学校教育および教育行政に携わり、特に、生徒指導の分野においては、不登校生徒を中心とする情緒障害学級の担任として、訪問指導やボランティア活動をはじめ、陶芸や革細工の制作、高校への体験入学など、ユニークで多彩な教育活動を実践し、生徒の社会適応の向上に大きな成果を挙げるなど、本道教育の充実・発展に尽力した。

 また、日米教育委員会日本フルブライトメモリアル基金主催のプログラムへの参加を通して国際理解教育の推進に努めたほか、教育現場のキーパーソンとなるミドルリーダーの育成強化を軸とした学校運営を実践し、その実績が高く評価されている。

 教育行政においては、釧路市教委総括指導主事および教育指導参事として、釧路市小中学校長会・教頭会との連携を図り、釧路市の教育行政の推進に尽力した。

 さらに、道中学校長会理事、釧路市小中学校校長会会長等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

▼武山昇(59)=釧路町立富原中長

 昭和59年以来、本道の中学校教育および教育行政に携わり、特に、音楽科の指導に情熱を傾けるとともに、道音楽教育連盟副会長として、後進の育成に力を注ぎ、本道教育の充実・発展に尽力した。

 学校経営においては、学校の安定化に向けて、あいさつ運動や生徒会活動を通した生徒指導を実践するとともに、朝学習、放課後学習会を実施し、生徒の学習環境の改善・充実に努めた。釧路管内の中学校として、初めて学校力向上に関する総合実践事業の指定を受け、チーム学校の実現に向けた校内体制の整備・充実に取り組むなど、その実績が高く評価されている。

 また、教育行政においては、釧路教育局義務教育指導監として、マネジメントサイクルに基づく学校改善やミドルリーダーの育成など、各学校の課題解決に向けて的確に指導、助言を行うなど、学校経営の改善・充実に貢献した。

 さらに、釧路校長会会長や道吹奏楽連盟理事等の要職を務めるなど、本道の教育振興に貢献した。

(道・道教委 2020-10-05付)

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