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専門高校生の祭典　さんフェア　多彩な学びの成果披露　小玉教育長　質の高さ評価
（関係団体 2020-10-06付）

木製玩具「スロープトイ」を紹介する旭川農業高生

　３年に１度の専門高校の生徒による学習成果の祭典、道産業教育フェア「さんフェア２０２０」が３日、札幌市内の新札幌サンピアザで開かれた。農業・工業・商業・水産・家庭・看護・総合の各部会のブースで実習作品や生徒開発商品、学校紹介パネルを展示。視察に訪れた道教委の小玉俊宏教育長は、多様で質の高い展示内容と生徒の説明の分かりやすさをたたえた。

　道産業教育振興会（高井修会長）主催、道・道教委・札幌市・札幌市教委後援。グローバル化や情報化が進展する中、将来の社会や本道産業界を担う人材の育成と産業教育の一層の充実・発展に向けて、専門高校の特色ある教育活動や魅力とともに、生徒一人ひとりが活躍する姿を道民に周知することが目的。

　新型コロナウイルス感染症拡大防止のため一部規模を縮小し、例年実施している販売を中止。展示・演示と録画映像で生徒の学習成果や産業教育の魅力を発信した。

　道産業教育振興会会員校（道内の専門高校および総合学科校）１１校から、教員５１人と生徒１５人が参加。

　新札幌サンピアザ光の広場では、各部会による展示・演示コーナーを設置。農業のブースでは、木球を置くと自然に転がり、鍵盤に当たって様々な音楽を奏でる木製の玩具「スロープトイ」を展示し、製作に携わった旭川農業高校の生徒が来場者に仕組みを丁寧に説明した。

　工業では、帯広工業高校のエアエンジン機関車の展示のほか、木材や金属の名称を当てるクイズコーナーを設置。

　水産では、巻き締め機械を使った缶詰の蓋閉め体験、ウニ・ホタテ・ナマコなど海産物やモールス信号を展示した。

　商業では生徒開発商品や企業との提携商品が並び、商業科で取得できる資格や各種大会の様子を紹介した動画を上映。

　家庭ではドレスや浴衣などの被服・染織に関する作品、保育検定造形表現検定試験を受験した生徒の制作物を展示した。

　看護では段ボールベッドや簡易トイレなどの災害看護を展示したほか、美唄聖華高校の生徒がアクリルファイルなど身の回りの物でつくるフェイスシールドや防護具の制作方法を来場者に説明。

　総合学科では、学校紹介パネルやパンフレットを展示・配布した。

　会場では、作品・研究発表大会、産業教育意見・体験発表大会の動画を公開。実習や実験の製作物や研究成果、日ごろの学習の意見・体験を発表した。

　視察に訪れた道教委の小玉教育長は「今回、規模を縮小して実施したものの、展示内容はとても高度で多彩。生徒たちの説明内容もとても分かりやすく、すぐに社会・企業でも通用すると思う」と話した。