第3回全道代表高校長研 道教委所管事項〈上〉 海外とオンラインで交流 高校入選 条件付きで遠隔面接
(道・道教委 2020-10-08付)

 道教委は5日、札幌市内の道第2水産ビルで令和2年度第3回全道代表高校長研究協議会を開き、各課所管事項を説明した。3年度道立高校入学者選抜においては新型コロナウイルス感染予防の観点から、受検者が安心して学力検査を受けられる体制を構築。本年度の交換留学は中止とし、オンラインでの交流の実施を検討していく。

◆高校教育課・ICT教育推進課

【教育課程】

▼令和4年度入学者教育課程表(A表)

 4年度入学者教育課程表(A表)の案について、作成要領に基づいて作成し、期日までに各教育局に提出するようお願いしている。

 教育課程の編成の際には、科目によって履修の年限や順序などの条件があることから、平成30年度、令和元年度の教育課程編成・実施の手引および10月中にホームページにアップ予定の本年度手引も参考にしていただきたい。

※履修の条件がある科目の例

▽「公共」=原則として、入学年次およびそのつぎの年次の2ヵ年のうちにすべての生徒に履修させる

▽「保健」=原則として、入学年次およびそのつぎの年次の2ヵ年にわたり履修させる

▽「家庭基礎」「情報=」「情報=」=原則として同一年次で履修させる

▽「家庭総合」=複数の年次にわたって分割して履修させる場合は、原則として連続する2ヵ年において履修させる

▽「家庭基礎」「家庭総合」=「持続可能な消費生活・環境」の内容は、入学年次またはそのつぎの年次までに履修させる

▽「産業社会と人間」(総合学科)=原則として、入学年次にすべての生徒に履修させる

▼総合的な探究の時間の実施状況にかかるチェックリスト等

 2年8月25日付事務連絡「総合的な探究の時間の実施状況にかかるチェックリスト等について」を発出した。

 本チェックリスト等は、総合的な探究の時間の充実に資するため、各学校において実施状況の把握や計画の見直し等の際に活用できるよう作成した。各学校において年度末反省の際に活用するなどして、定期的に総合的な探究の時間の取組を見直すようお願いする。

【公立高校入学者選抜】

▼入学者選抜に関する説明会の開催

 10月中に各管内において、入学者選抜実施要項等をまとめた『令和3年度道立高校入学者選抜の手引』をもとに、入学者選抜に関する説明会を開催する。

 各学校においては、教職員に対し、説明会での説明事項に基づき実施要項の内容の周知徹底を図るとともに、校内の入学者選抜業務における二重、三重の点検体制や情報管理体制を整備し、公正にして厳正かつ円滑な入学者選抜が行われるよう、万全の準備に努めていただきたい。

▼新型コロナウイルス感染症にかかる対応

 感染予防の観点から、つぎに当てはまる受検者は病院等での受検も含めて受検できないこととする。

▽新型コロナウイルスの感染が判明した人

▽新型コロナウイルスの感染者の濃厚接触者に特定された人

▽同居する家族が濃厚接触者になった人のうち、保健所等による当該受検者の健康状態の観察が終了していない人

 感染予防の方策を講じるとともに、各学校において受検者が安心して学力検査を受けられる体制を構築するよう対応いただきたい。

▼追検査

 一般入学者選抜実施要項において、学力検査当日におけるインフルエンザや新型コロナウイルス感染症罹患者等の受検者が本来の力を発揮できるよう、追検査の機会を設けることとした。

 追検査の日程は、新型コロナウイルス感染症罹患者の回復期間を考慮し、学力検査日を3年3月17日、面接を18日、合格発表を19日とした。

▼検査場の公開および合格発表

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、本検査前日の受検場の公開および各高校における合格者の受検番号の掲示を取り止める。

▼出願の手続き

 一般入学者選抜実施要項において、入学者の選抜にかかる資料から学習成績一覧表を削除した。

▼道外からの出願

 道立高校への道外からの出願にかかる入学者実施要項について、ICT機器を活用した遠隔面接を条件付きで実施できるとした。

▼特別な配慮を必要とする生徒への対応

 平成28年4月1日から「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」が施行され、障がいのある人から何らかの配慮を求める意思表明があった場合、過重な負担とならない範囲で社会的障壁を取り除くために必要な合理的な配慮を行うことが求められている。

 入学者選抜にかかる特別な配慮について、障がい等のある生徒とその保護者から相談を受けた場合、まず、要望を詳しく聞き取るとともに、在籍中学校から支援の状況等を情報収集し、その上で、教育局とも相談し、道立高校としてできることとできないことを整理して本人や保護者に丁寧に説明していただきたい。

 できないことについては、代替措置の選択も含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、受検者や保護者が不安なく受検できるよう誠実に対応していただきたい。

 一般入学者選抜と推薦入学者選抜とでは特別な配慮を必要とする生徒への対応が異なることもあることから、それぞれに協議が必要であるため、各高校においては協議書の提出の際、推薦入学者選抜の受検の有無についても確認を徹底し、適切に対応していただきたい。

 また、追検査や第2次募集、定時制の課程における第2次募集終了後の入学者選抜については、期日が限られていることから、特別な配慮を必要とする障がい等のある生徒からの出願が見込まれる場合などは、校長が、受検者、保護者、高校教育課などとの打ち合わせや協議に要する十分な時間等を考慮した上で、選抜にかかる日程などを定めていただきたい。

 入学者選抜における特別な配慮についての協議の件数は増加傾向にあり、様々なケースがみられることから、本年度も特別な配慮対応マニュアルに参考となる事例を追加し、各管内の入学者選抜に関する説明会で配布する予定。

 特別な配慮にかかる協議が円滑かつ適切に進むよう、マニュアルを活用していただきたい。

▼英語の聞き取りテストにかかわる放送機器の点検

 各学校においては、放送機器についてシミュレーションを複数回実施するなど、入念な点検を行うとともに、放送機器の突発的な不具合など、不測の事態に備えた危機管理体制を整備し、緊急対応策を教職員全員で確認していただきたい。

 英語の聞き取りテストのシミュレーションについては、後日、各教育局を通じて連絡する予定。

▼第2次募集の円滑な実施

 本検査の合格発表から第2次募集の合格者の通知までは、短期間に多くの業務が続くため、校内の報告体制および教頭を窓口とした中学校、高校間における連絡体制を整備していただきたい。

 本年度も、合格者の入学意思の確認から第2次募集の合格発表までの実施マニュアルを作成し、中学校および高校に送付する予定。

【各種事業等】

▼道高校未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業

 授業改善セミナーは、10月から12月にかけて、つぎのとおり全道各地で実施する。

▽教科指導講座

〈道央〉

・国語=11月19日(道立教育研究所)

・地歴、公民=11月17日(道立教育研究所)

・数学=11月18日(道立教育研究所)

・理科=10月26日(滝川高)

・外国語(英語)=11月9日(空知教育局)

・情報=10月20日(札幌北高)

〈道南〉

・国語=11月12日(登別明日中等教育)

・地歴、公民=11月12日(登別青嶺高)

・数学=11月16日(伊達高)

・理科=11月17日(苫小牧東高、函館中部高・遠隔)

・外国語(英語)=11月5日(函館中部高)

・情報=11月26日(苫小牧南高)

〈道北〉

・国語=10月16日(旭川北高)

・地歴、公民=11月2日(旭川東高)

・数学=11月2日(富良野高)

・理科=11月19日(士別翔雲高)

・外国語(英語)=11月12日(名寄高)

・情報=10月22日(旭川東)

〈道東〉

・国語=12月中旬(オホーツク教育局)

・地歴、公民=11月11日(中標津高)

・数学=11月2日(釧路江南高)

・理科=11月6日(釧路江南高)

・外国語(英語)=11月11日(帯広緑陽高)

・情報=11月11日(白糠高)

▽進学指導講座

〈道南〉

・国語=11月下旬(函館中部高)

・数学=10月9日(函館中部高)

〈道東〉

・国語=11月下旬(網走南ヶ丘高)

・数学=12月4日(北見北斗高)

・外国語(英語)=11月24日(釧路湖陵高)

〈道北〉

・外国語(英語)=11月30日(旭川西高)

 本セミナーの実施に当たり、会場校や教科指導スペシャリスト派遣を引き受けていただいた学校に感謝申し上げる。本セミナーの実施について、9月1日付教高第1262号で実施要綱(準則)を通知した。

 各学校の授業改善の推進のため、本セミナーへの積極的な参加を働きかけをお願いする。

 また、会場となっている学校や、スペシャリストを派遣いただく学校については、担当指導主事が打ち合わせさせていただくので、協力をお願いする。

▼高校生を対象としたセミナー等

▽アドバンスト学習キャンプ=3年1月5~7日(ネイパル深川、ネイパル森、ネイパル足寄)

 國學院大学の田村学教授による基調講演や道立高校教員による国・数・英の講習、参加者同士による課題探究型学習など、選抜性の高い大学への進学を目指す第1学年の生徒を対象に開催する。

 意欲的に授業改善に取り組んでいる道立高校教員がキャンプを運営。生徒の学力向上のほか、問題解決能力やコミュニケーション能力の育成を図る。

▽探究活動キャンプ=3年1月8~9日(道立教育研究所)

 北海道大学の岡田真弓准教授(観光学)による講演や道経産局による探究活動の進め方の説明、地域創生にかかわる探究活動および発表など、次世代リーダーの育成を目指し、第1学年および第2学年の生徒を対象に開催。

 北海道大観光学高等研究センターおよび道経済産業局と連携した探究活動を実施し、生徒の地方創生にかかわる探究活動を大学教授等が支援する。

 アドバンスト学習は、これまでのプログラムを改善し、生徒が単に知識を得るための学習ではなく、問題の趣旨のとらえ方や解法のヒントを学んだり、他者と協働して解を導き出したりする学習、自己の将来と現在を結び付けた課題解決型学習などを実施する。

 探究活動キャンプは、地方創生にかかわる探究課題を生徒自身が設定し、他者と協働しながら、よりよい解決策を考える活動によって、次世代のリーダーとして必要な課題解決能力やコミュニケーション能力などを身に付けることをねらいに実施する。

 なお、本年度は、生徒が両方のキャンプに参加できるように日程を組んでいる。各学校のリーダーとして期待される生徒などに対し、積極的な働きかけをお願いする。

▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業

 今後、高校生メディカル講座を開催する指定校および協力校は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に努めながら、可能な範囲で管内の他校の生徒の参加についても検討をお願いする。

 11月27日、医学部医学科進学希望者を対象に岩見沢東高で実施する高校生メディカル講座(札幌医科大学と連携)は、遠隔システムを活用して他校にも配信する予定。

 詳細が決定次第、案内を送付するので、医学部医学科進学希望者が在籍し、受信を希望する学校は、教育局を通じて高校教育課まで連絡いただきたい。

▼道学び推進月間

 本年度も、学び推進月間の標語募集に協力いただき感謝申し上げる。12月に各校種の取組の実践例をまとめたリーフレットを作成・配布する予定で、各学校においては今後の取組の参考にしていただきたい。

 リーフレットの作成に当たり、教育局から依頼があった場合は、情報提供など協力をお願いする。

 なお、事業が始まって10年以上経過していることから、今後、過去の事業の実績を検証し、次年度以降の在り方について検討する予定である。

【高校における特別支援教育】

 特別支援教育スーパーバイザー等の派遣については、2年度「教育上特別な支援を必要としている生徒の状況および支援の状況の把握について」の結果を踏まえ、対象生徒への支援や指導の充実に向け、10月から来年2月にかけて、教育局配置の特別支援教育スーパーバイザーや特別支援学校の教員(パートナー・ティーチャー)を派遣することとしているので、積極的に活用いただきたい。

 本年度は、全日制125校、定時制21校に派遣する予定(元年度は全日制120校、定時制20校に派遣)。

【主権者教育の充実および政治的中立性の確保】

 高校生の投票率や社会参画については道民の関心が高いことから、今後においても、選挙管理委員会と連携した模擬選挙や地方議会等と連携した模擬議会の実施のほか、地域課題の解決に向け実践的な学習を行う道青少年フロンティアリーダー養成事業を活用するなど、主権者教育の充実を図っていただきたい。

 また、各学校の取組については、自校ホームページへの掲載をお願いする。

 一方で、各学校においては、教育基本法第14条第2項に基づき、政治的中立性を確保することが求められている。

 教職員については、多様な見方や考え方のできる事柄、未確定な事柄、現実の利害等の対立のある事柄などを取り上げる場合には、生徒の考えや議論が深まるよう様々な見解を提示するなどして、特定の見方や考え方に偏った取扱いによって、生徒が主体的に考え、判断することを妨げることのないよう、十分に留意する必要がある。

 教職員に対し、指導内容はもとより、教材の扱いなどにも配慮するよう引き続き指導をお願いする。

【消費者教育の充実】

 2年8月13日付文部科学省通知「令和2年度から令和4年度までの間における小学校学習指導要領、中学校学習指導要領および高校学習指導要領の特例を定める告示ならびに特別支援学校小学部・中学部学習指導要領および特別支援学校高等部学習指導要領の特例を定める告知について」において、家庭科の指導に当たり、原則として入学年次およびつぎの年次において指導することとされている契約の重要性および消費者保護の仕組みに関する内容は、次年度以降を見通した教育課程編成の対象とならず、引き続き原則として入学年次およびその年次において指導する必要があることと規定されていることに留意し、各校における適切な実施をお願いする。

【就職指導】

▼3年3月卒業予定者の求人・求職状況(8月末現在、道労働局調査)〓求職者数7204人(前年同期比658人減少)、道内求人数1万2250人(同3119人減少)、道内求人倍率1・70倍(同0・25ポイント減少)

▼就職を希望する生徒への対応

 各学校においては、今後とも管内の企業訪問を積極的に行うなどして生徒の希望を踏まえた求人を確保するとともに、企業に応募前職場見学を依頼するほか、各教育局に配置しているキャリアプランニングスーパーバイザーを活用し、生徒の適性に応じたキャリアカウンセリングを実施するなどして、一人でも多くの生徒が希望する職業に就くことができるよう、きめ細かな指導に努めていただきたい。

 求人募集等で企業などの事業所から訪問を受ける場合には、地域との連携した教育を推進する視点や今後の就職状況の変化を踏まえ、自校の生徒の状況を丁寧に説明するなど、適切に対応していただきたい。

▼3年3月高校卒業予定者の就職内定状況に関する調査

 本年度は、新型コロナウイルスの影響による臨時休校が長期化したことを受けて、高校生の就職活動の選考期日等を1ヵ月後ろ倒すこととなっており、例年行っている本調査についても日程が変更となった。10月31日現在の調査から始まるので、適切に対応いただきたい。

【キャリア教育】

▼道ふるさと・みらい創生推進事業

 10月27日に開催する全道フォーラムについては、8月31日付教高第1237号で通知した。

 当日は、各指定校の生徒による発表や意見交換などのほか、運営も生徒が行うこととしており、全道立学校で動画共有サイトYouTubeの高校教育課チャンネルにおいて視聴できるようにしていることから、各学校において地域課題の解決等を通じた探究的な学びを実現する取組の参考としていただきたい。

▼寮や寄宿舎における感染症対策

『学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~学校の新しい生活様式』が改訂されたことから、関係高校に9月9日付で事務連絡を発出し、寮や寄宿舎における感染症対策について万全を期すようお願いしている。

 各学校においては、寮や寄宿舎での感染拡大は起こり得るものと想定し、平時から生徒および教職員の健康管理や感染症対策、感染者発生時の対応について、学校医や関係機関と検討するなどして備えていただきたい。

▼キャリア・パスポート

 キャリア・パスポートは、ことし4月から実施することとなっており、平成31年4月3日付教高第35号通知によって、例示資料等を参考として示した。さらに、令和元年8月に発行したリーフレット『キャリア教育の推進』や『高等学校教育課程編成・実施の手引』の特別活動の項目において、定義や目的などを示した。

 しかしながら、キャリア・パスポートが実施されていない学校があり、関係の教育局を通じて指導している。

 各学校において、生徒が自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら、自身の変容や成長を自己評価するためのポートフォリオとして、効果的に活用していただきたい。

【ICTを活用した教育の推進】

 主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善や学習活動の一層の充実を図るため、各学校においては、8月25日付教ICT34号で送付した「ICT活用授業指針」に基づき、ICTを活用した授業実践の一層の充実を図っていただきたい。

 8月5日付教ICT31号「ICT活用授業モデル“Tips編”について」によって通知した実践例の提供について多くの先生方に協力いただいた。提供いただいた実践例(Tips)については、ICT活用ポータルサイトに掲載する準備を進めている。

 また、ポータルサイトの充実のため、引き続き実践例等の提供をお願いすることとしているので、協力をお願いする。

【道立高校におけるコミュニティ・スクール】

 道立高校における学校運営協議会の設置については、設置の促進を図るため、元年8月30日付教高第1206号で、同一市町村内に複数校ある地域への設置等について、基本方針に明記し、通知した。

 高校が社会に開かれた教育課程を実現するとともに、地域と密接に結び付いた取組を推進するためには、地域住民や保護者と教育理念や学校課題を共有するとともに、学校運営への支援や教育活動への参画・協力を得ることが重要であることから、通知に記載した基本方針を踏まえ、学校運営協議会の設置に向けて積極的に検討していただきたい。

【小規模校に関する取組】

 広域分散型の本道においては、地域創生の観点から地域における高校の教育機能の維持向上が重要であり、そのためには、地域の方々、特に小・中学生やその保護者などの学校に対するイメージやニーズ等を正確に把握し、学校の現状と課題を整理しながら、学校の特色化・魅力化を図ることが必要であることから、第1学年3学級以下の小規模校を対象として、元年12月13日付教高第1870号により、現状と課題等に関する調査を実施。

 8月19日付教高第1126号によって、各学校が把握した課題およびその解決に向けた具体的な方策を取りまとめた資料を送付したので、本資料を活用するとともに、今後とも児童生徒や保護者、地域住民の意向等を定期的に把握するなどして課題解決に取り組み、学校の特色化・魅力化を一層推進していただきたい。また、小規模校以外の学校についても参考としていただきたい。

【新たな特色ある高校】

 9月7日に公表した公立高校配置計画(3~5年度)において、4年度から野幌高はフィールド制から普通科に転換し、千歳北陽高はフィールド制から総合学科に転換するとともに、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着や一人ひとりの社会的・職業的自立に向け必要な基盤となる能力や態度の育成に重点を置いた新たな特色ある学校に位置付けた。

▼新たな特色ある高校の取組例

▽基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着に向けた取組

 学習習慣の定着に向けた指導(朝の10分学習など)、個に応じた指導(習熟度別の少人数授業、チーム・ティーチングなど)、分かる授業(基礎的な内容に重点を置いた学校設定科目の開設、30分授業など)。

▽社会的・職業的自立に向け必要な基盤となる能力や態度の育成に向けた取組

 社会性の育成(介護体験、ボランティア、手話等の多様な体験学習など)、勤労観・職業観の育成(社会人による進路講話、インターンシップなど)、主体的に進路を選択する力の育成(キャリアノートの活用など)。

【交換留学】

▼カナダ・アルバータ州

 これまで、出入国制限の緩和など諸条件が整った場合に交換留学を実施できるよう、生徒募集などの事務手続きを進めてきたが、依然として新型コロナウイルス感染症が終息せず、各種の制限等が続いていることから、生徒の安全確保を最優先に、本年度の交換留学はやむを得ず中止とし、代わりにオンラインでの交流を実施する見通し。アルバータ州と最終的な確認ができ次第、通知するので、該当校においては応募のあった生徒・保護者への周知をお願いする。

 オンライン交流については先日実施した参加希望調査をもとに、生徒のマッチングなどを進めているので、該当校では、その旨を留意するとともに、生徒や保護者との連絡調整などについて引き続き協力をお願いする。

▼アメリカ・ハワイ州などその他の国・地域

 現在、関係国・地域との出入国が制限されており、事業実施の目途が立たないため、同様に本年度中の交換留学はすべて中止とし、代わりに可能な国・地域とのオンライン交流を検討している。

 オンライン交流については現在、相手国・地域と実施の規模や方法等について調整中であり、今後、各学校に参加希望調査を行い、実施校を選定して進める予定。相手国・地域については、調整状況に応じ、随時、追加等の可能性はあるが、当面は、ハワイ・オーストラリア・ニュージーランドを見込んでいる。

 各学校においては実施に向けた検討を進めていただきたい。

【高大連携Hokkaido Study Abroad Program】

 北海道大学留学生の道立高校への派遣と、道立高校生の北海道大への派遣を実施。9月10~30日まで、9管内17校に延べ20人の留学生を派遣した。

 新型コロナウイルス感染症の影響による日程変更等の可能性はあるが、すでに通知しているとおり、10月12日から14日に道立高校生24人を北海道大に派遣する予定。

 北海道大への派遣生徒については、24校から114人もの応募があったが、新型コロナウイルス感染症の拡大リスク低減のため、北海道大から要請があり、当初は定員を30人としていたところ、やむを得ず派遣者を24人とした。

 北海道大での事業についても、新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で行う。生徒への周知や生徒の派遣について、配慮いただき感謝申し上げる。

(道・道教委 2020-10-08付)

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