【解説】ＩＤ等の適切な管理を

（解説 2020-10-14付）

　文部科学省は１２日、令和２年度情報教育担当者連絡会議の動画を同省YouTubeチャンネルで公開した。ＧＩＧＡスクール構想の現状や今後の方針を説明。クラウドサービスの導入に当たっては、児童生徒のＩＤやパスワードを適切に管理するための注意点を示した。

　自治体における端末納入の現状として、供給量の不足や効率的な初期設定などに課題があるとし、台数の早期確保に向けた事業者の問い合わせ窓口や効率的な設定方法の動画資料を周知した。

　１１月までに多くの自治体で議会承認、調達、事業者の選定が完了する見通しを示す一方、納品の完了時期が来年１～３月に集中することから、早期納品に向けた取組事例を紹介している。ＩＣＴ活用教育アドバイザーによる相談支援や事業者への早期納入の依頼を行っていく方針を示した。

　端末整備後、緊急時においては家庭への持ち帰りなどに前例にとらわれず対応すること、意欲的に取り組む教職員の創意工夫や活用の試みを最大限に生かすことを要請。児童福祉施設、児童相談所、放課後児童クラブなど学校外での活用を視野に入れた学習支援の検討を求めた。

　個人情報の扱いに関しては、昨年末に改訂した教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインの確認を求めたほか、クラウドサービスの初期導入の段階において児童生徒のＩＤやパスワードを適切に管理する重要性を強調。

　初期ＩＤやパスワードがインターネット上に公開されている事例があるとし、不特定多数に公開しない、類推されない情報で公開するなどの注意を求め、必要に応じてサービスの提供事業者または文科省のICT活用教育アドバイザー事務局に相談するよう呼びかけた。

(解説 2020-10-14付)