【解説】指導要領コードをデータ化

（解説 2020-10-22付）

　文部科学省は、同省ホームページに学習指導要領コードをデータ化した「教育データ標準」（第１版）を公表した。Excel形式とCSV形式の２種類を用意した。今後、幼稚園・特別支援学校のコード、統計や学校検診情報などに関する第２版の標準などを順次公表していく。

　教育データに関して文科省は、全国の学校、児童生徒の属性、学習内容で共通化できるものを対象とし、児童生徒、教職員、学校などの「主体情報」、学習内容などの「内容情報」、学習行動や関連行動を含む「活動情報」の３区分に分類。現時点では先進自治体や学校が調査研究を実施しており、全国の学校における教育データの収集・利活用に合意がない状況にある。

　ＧＩＧＡスクール構想による小・中学校の１人１台端末整備の加速化に伴い、データの収集・活用に関する一定のルールが必要。このため文科省は、教育データ全体の将来的な展望を視野に入れつつ、起点となる学習指導要領コードを教育データ標準第１版として公表。教材事業者などが活用しやすいようExcel・CSV形式で掲載した。

　１１月に前回改訂版の小・中・高の学習指導要領、１２月に最新版と前回改訂版の幼稚園・特別支援学校のコードを公表する予定。

　来年春をめどに、教育データ標準の第２版の公表へ準備を進め、学校コードなど統計で活用できるデータや学校検診情報などに関するデータの標準化を想定している。

　なお、文科省は来年度概算要求にオンライン学習システムの全国展開、先端技術・教育データの利活用等に、本年度の当初予算で措置した２億円を大幅に上回る３６億円を要望。文科省・自治体・学校間のデータの円滑・迅速化などに向けたシステム開発に取り組むことを検討している。

(解説 2020-10-22付)