根室局　小・中学校と図書館の連携　動画で授業づくり学習　指定校・根室市北斗小で公開研

（道・道教委 2020-10-16付）

管内の教諭ら３８人が参加

　【釧路発】根室教育局は１３日、根室市立北斗小学校で小・中学校と図書館の連携をテーマとした公開研究会を開いた。教諭、図書館職員ら３８人が参加。同校の湯浅公志教諭が指導した６年国語の授業動画を視聴した上で、授業づくりなどについて研究協議を行い、学校図書館を活用した授業の充実等に向けて研鑚を積んだ。

　道教委の地域人材との連携による子どもの読書活動推進事業の一環。事業の本年度指定校の同校と、指定館の根室市図書館が連携して様々な読書活動を展開している。

　はじめに、北斗小の板谷智恵教諭が学校で進めている読書活動を紹介。児童が読んだ本を記帳する「読書貯金通帳」や、ボランティアと連携した「朝の全校読み聞かせ」などの実施状況を伝えた。学校図書館に関しては、根室市図書館からの助言を受けながら、環境整備に努めていることを説明した。

　これらの活動の成果として「児童が本に親しむ機会が増えた」「学校図書館の利用が増加傾向にある」などを挙げた。また、根室市図書館の熊谷風子主査が同校との連携の取り方などを説明した。

　引き続き、湯浅教諭が９月３０日に指導した６年国語「教えて！あなたのとっておき」の授業動画を視聴した。

　全２時間の２時間目となる授業は、児童がクラスメートに「自分の読んだとっておきの本」を紹介するもの。授業づくりに当たっては、根室市図書館からブックトークのノウハウについて助言を受けて実践に取り入れている。

　児童は、３人１組となり「本を紹介する話し手」「本について質問する聞き手」「２人の会話をタブレット端末で撮影する役」を交代で務めた。最後に、自分が聞き手となっている動画を確認して相手と自分の考えの共通点や相違点を確認し、ノートに感想をまとめた。

　また、撮影した動画は授業支援クラウドサービス「ロイロノート」で湯浅教諭に提出した。

　参加者は、授業全体の動画を視聴したあと、タブレット端末で、保存されている児童の会話動画やまとめ感想文の写真データを確認。子どもたちが学び合う姿を詳細に見た。

　このあと研究協議に移行し、授業者の湯浅教諭を交えて意見交流。学校図書館の活用や主体的・対話的で深い学びの視点からの授業づくりなどについて話し合った。

　最後に、吉光寺勝己社会教育指導班主査が助言し、よりよい読書活動を展開できるようアドバイスを送った。

(道・道教委 2020-10-16付)