道教委と道Ｐ連　教育懇談会　学習遅れ生じない体制を　コロナ禍　心のケアも要請

（道・道教委 2020-10-20付）

菊川会長は子の元気な姿が見られるよう願った

　道教委と道ＰＴＡ連合会（菊川哲平会長）の教育懇談会が１７日、ホテルポールスター札幌で開かれた。道教委各課の担当者が所管事項について説明。新型コロナウイルス感染症に関して出席者からは、感染症罹患後の児童生徒のケアや、どの子どもにも学習に遅れが生じることのない体制の整備を求める声が上がった。

　懇談会は、道教委各課の担当者が担当施策を説明し、質問や意見交流を行うもの。これまで年に２回開催していたが、本年度は新型コロナウイルス感染症の影響などを踏まえ１回のみとなった。

　道Ｐ連の関係者ら約２０人、道教委各課の担当者約１０人の計３０人が出席した。

　はじめに、菊川会長があいさつ。

　コロナ禍においても新しい生活スタイルにおいて子どもたちの元気な姿が見られるよう願い、「教育活動の力添えに様々な意見を出し、有意義な会議になれば」と期待した。

　道教委の五十嵐秀介生涯学習課長補佐は、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しが本道でも依然みえない憂慮すべき状況とし、道民の健康と生活を守るため、関係機関と緊密に連携して対策を進めていくとした。

　続いて、各課の担当者が所管事項について説明。新型コロナウイルス感染症対策では、集団感染のリスクを低減する３密回避のポイントを示したほか、感染者に対する差別、偏見、誹謗中傷などの２次被害が発生することのないよう協力を求めた。

　出席者からは、携帯電話が連絡ツールとして広く利用されていることから、中学校への持ち込みに一定のルールを示すことに理解を示す声や、自転車で通学する生徒の安全確保のため、自治体のヘルメット購入の財政的支援を求める意見があった。

　新型コロナウイルス感染症に関しては、検査結果が陰性であっても誹謗中傷を受ける児童生徒がいる実態を報告。感染症罹患後のケアや、どの子どもにも学習に遅れが生じることのない体制整備を求めた。

　ＰＴＡが消毒作業を行うなどの機運が高まっているとし、「協力できる様々な点がみえるようになった。今後も一層教育現場をフォローしていきたい」との声が上がった。

(道・道教委 2020-10-20付)