道教委　いじめ問題対策連絡協議会　心のケア大事　小松智子学校教育局長　保護者向け資料作成へ

（道・道教委 2020-10-21付）

関係団体などで組織する委員２６人が出席

　道教委は１９日、札幌市内の道第２水産ビルで令和２年度道いじめ問題対策連絡協議会を開いた。構成員２６人が出席。道内公立学校のいじめ認知件数の推移など、道内の状況等を確認。道教委は、いじめ防止対策推進法に基づいた学校の取組の周知を目指し、保護者向け資料を作成していることを報告し、より一層、関係機関や団体が連携を密に取り組むよう理解を深めた。

　協議会は、道におけるいじめの防止等に関係する機関および団体の連携を図るもの。いじめの問題に対する道の施策についての検討などを行う。本年度は年１回のみ開催となった。

　開会式で小松智子学校教育局長があいさつ。

　新型コロナウイルス感染症の影響による子どもたちの様子についてふれ、友達や先生との人間関係の構築がなかなかできていないことを説明した。また、経済状況が大きく急変している家庭があること、いつ自分が感染するのかという不安やストレスを抱えている子どもたちがいることを挙げ、「一人ひとりの心のケアが大事」との認識を示した。

　その上で、「子どもたちの明るい未来を支えるのは私たち大人の役割であると認識し、安全・安心、健やかな学びや成長を確保できるように取り組んでいきたい」と述べ、きたんのない意見を求めた。

　続いて、小西晃生徒指導・学校安全課長補佐が道内の状況を説明。平成３０年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の概要では、いじめの認知件数の推移や解消状況のほか、道いじめ防止基本方針や道いじめの防止等に向けた取組プランの概要などを紹介した。

　また、いじめ防止対策推進法に基づいた学校の取組について、保護者向けの資料を作成し保護者へ配布して周知活動に役立てることなどを求めた。

　続いて、学校関係者が情報提供。

　コロナの差別・偏見から波及するいじめの可能性をかんがみ、道小学校長会と道中学校長会が５月に緊急の実態調査に取り組んだことを報告。

　調査結果から、職員が差別や偏見を防止する指導の重要性をしっかりと認識することなどが挙がったことを伝えた。

　このあと協議に移り、委員らは課題を確認し、それぞれの立場から取組などについて意見した。

(道・道教委 2020-10-21付)