道教委　アドバンスト学習キャンプ　運営に向け士気高める　國學院大教授講演や協議通し

（道・道教委 2020-10-21付）

教職員１５人が参加した

　道教委は１６日、江別市内の道立教育研究所で道高校未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業の本年度スペシャリスト育成講座「アドバンスト学習キャンプ運営者ミーティング」を開いた。運営を担う教職員１５人が参加。来年１月５～７日に実施するキャンプの運営内容を確認したほか、國學院大學人間開発学部初等教育学科の田村学教授による講演、参加者同士での協議を通し、キャンプ運営に向けて士気を高めた。

　ミーティングは、道高校未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業の実施要領に基づき、アドバンスト学習キャンプの運営者を対象に開催したもの。キャンプの運営にかかる協議を実施するとともに、アドバンスト学習キャンプや各種セミナーを運営するために必要な資質・能力を身に付けることを目的に実施。本年度は、来年１月５～７日にネイパル３施設で行う。

　高校教育課の岩渕啓介主査が、キャンプの内容を説明。全道３会場で同時開催となることから、開会式は全員が参加できるよう遠隔配信し、現在、配信元の会場を検討していることを報告した。

　また、生徒同士の交流の際、冒頭で実施するアイスブレイクは遠隔配信する方針で、道教委職員がアイスブレイクを行い、生徒と共に運営者が一緒に参加することを求めるなど、当日の動きを確認した。

　続いて、田村教授が「新しい時代に求められる資質・能力を育む学習指導の在り方について」と題し講義。学習指導要領で示されている主体的・対話的で深い学びのうち、“深い学び”に焦点を当て、自身の研究を交えて解説。

　実際に授業を受けた生徒たちに対し、「どのような知識を得たか」「深い学びになったか」などと質問したことを紹介。突然の質問で、はじめははっきりしない内容の回答だったが、田村教授が質問を重ねることで、生徒たちが得た知識が一つ一つ浮かび上がった。その知識がつながりをもてば、生徒自身が「納得した」「すっきりした」などの感覚に導くことができ、深い学びへとつながる指導の在り方の構造ができ上がるなどと説いた。

　このあとの協議では、各活動における運営者や生徒の動き、生徒に理解させたい学習のポイントについて話し合ったほか、講習で取り扱う単元等を確認した。

　参加者からは、「キャンプに参加する生徒たちに対して、学力向上につながる内容を提供しなければならないという責任の重さを実感した」「生徒自身がもともとあった知識をより多面的に活用できるよう、指導の在り方を考えていきたい」などの感想が寄せられた。

(道・道教委 2020-10-21付)