上川局独自　Ｚｏｏｍ　ｄｅ　研修を初開催　指導と評価　一体化へ　占冠中央小と結び遠隔で指導

（道・道教委 2020-10-28付）

参考資料の提示などを交えて解説した

　【旭川発】上川教育局は１０月中旬、独自事業のオンライン指導主事派遣「Ｚｏｏｍ　ｄｅ　研修」を初めて実施した。教育局と占冠村立占冠中央小学校（井上隆一校長）をウェブ会議システムで接続し、講義・交流を通じ同校教職員は、学習評価を学習改善・指導改善に生かす学習指導と評価の一体化の実現に向けて研鑚を積んだ。

　研修は、新型コロナウイルス感染症の影響で今後も研修時間の確保や大人数による研修が難しくなることが想定されることから、効率的な研修活動を行い、教員の資質・能力の向上を図るもの。Ｚｏｏｍによる指導主事派遣を活用することで、移動時間や研修場所を気にすることなく、様々な実施形態で研修できる。

　テーマは「学習評価」。新学習指導要領に対応した学習評価や、評価規準の作成、各教科等の学習評価の具体などに関する講義、質疑応答、協議など、研修のねらいを踏まえて柔軟に対応する。

　第１回目となるこの日は、占冠中央小と接続し校内研修として実施した。

　これまでの研修資料等をこの日の研修用にアレンジした資料を画面共有で示しながら、義務教育指導班の菅野裕介主任指導主事が新学習指導要領の趣旨を踏まえた学習評価について説明。新学習指導要領における学習評価の意義について解説した上で、これまでの課題と改善の基本方針や、障がいのある児童生徒への学習評価、円滑な実施に向けた取組について説明した。

　学習評価を真に意味のあるものとするための改善の基本方針として、①児童生徒の学習改善につながるものとする②教師の指導改善につながるものとする③必要性、妥当性が認められないものを見直していく―の３つを提示。

　また、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の３観点の評価のポイントや工夫点、評価方法などを紹介した。

　円滑な実施に向けて「評価の方針等の児童生徒との共有」「勤務負担軽減を図りながら、学校全体としての組織的・計画的な取組を行う」などの留意事項を紹介。学習評価の意義を再確認した上で、指導の目的や評価内容を明確化し、児童生徒の学習改善と教師の指導改善に生かす指導と評価の一体化につなげていくことの重要性を伝えた。

　質疑応答では、主体的に学習に取り組む態度の評価について、自校における今後の実践を見据えた具体的な質問が寄せられた。

　同校では、１１、１２月と３回にわたって研修を活用。今後は各教科の評価の在り方や見取りについて、より具体的に研修を進めていく。

　上川局では、研修の申込を随時受け付けている。

(道・道教委 2020-10-28付)