特セン　自立活動研修講座　合理的配慮との関係解説　東北福祉大・樋口教授講義

（道・道教委 2020-10-29付）

各会場で計５７人が受講した

　道立特別支援教育センター（日向正明所長）は２２日、センターで自立活動研修講座を開いた。同センターを主会場に、胆振、檜山、留萌、釧路の各教育局とウェブ会議システムでつなぎ開催。東北福祉大学教育学部教育学科初等教育専攻の樋口一宗教授が、自立活動と合理的配慮の関係性や、障がいのある児童生徒の学校における社会的障壁などに関して講義した。

　講座は、自立活動の意義について理解を深め、具体的な指導内容の設定や効果的な指導の在り方を学び、各教科等と関連させた指導を行う上で必要な知識を身に付けることが目的。特別支援学校教員、特別支援学級担当教員、通級指導教室担当教員を対象に行った。

　センター２０人、遠隔研修として胆振教育局１０人、檜山教育局７人、留萌教育局１０人、釧路教育局１０人の計５７人が受講した。

　講座前に、オンデマンド形式でセンター職員による研修動画を配信。自立活動の意義や教育課程上の位置付け、指導の留意事項などを説明した。

　当日は、センター職員が個別の指導計画に基づく自立活動の指導におけるＰＤＣＡサイクルについて講義。参加者は実際に指導計画を練る演習を行った。

　続いて、樋口教授が「自立活動の意義を踏まえた効果的な指導の在り方」と題して基調講義した。

　児童生徒が困難さを抱える環境や状況を認識して主体的に改善・克服を試みるよう学校が促す自立活動と、学校が児童生徒に必要かつ適当な変更・調整を行う合理的配慮の関係性を説明。実態を把握した上で双方を活用することが望ましいと伝えた。

　このほか、障がいのある児童生徒の学校における社会的障壁について例を挙げ、除去方策を解説した。

(道・道教委 2020-10-29付)