砂川市教委　実践的安全教育モデル構築　自転車の安全な乗り方は　拠点校・砂川中が公開授業

（市町村 2020-11-05付）

身近な交差点を例に安全について考えさせた

　【岩見沢発】砂川市教委は１０月２３日、道実践的安全教育モデル構築事業拠点校の砂川市立砂川中学校（奈良浩幸校長）で公開授業を実施した。実践委員など約２０人が参加。自転車の安全な乗り方を理解する授業のほか研究協議を行い、実践的安全教育モデルの構築に向けて理解を深めた。

　事業は、文部科学省の委託を受けて道教委が平成２７年度から実施。防災教育、交通安全教育、防犯を含む生活上の安全教育などの指導方法や教育手法の開発・普及などを通し、実践的安全教育モデルの構築を図るもの。砂川市は交通安全教育のモデル地域に決定し、砂川中が拠点校となった。

　公開したのは、２年Ａ組の「交通安全教室」（鍋城佳孝教諭、生徒数３２人）。本時の目標を「交通安全にかかわって、登下校時の自転車の安全な乗り方を理解し、交通ルールを守り危険を回避する適切な行動について考えようとする態度を育てる」と設定した。

　鍋城教諭は、校区内で自転車と車の接触事故が多発している交差点の写真を提示。事故が発生しやすい原因を、自転車と車それぞれの目線から考えさせた。

　続いて、８月に事業の一環で行ったアンケート結果の一部を紹介。「青信号のときは安全だと思って渡る」の設問に２４%の生徒が「はい」と回答したと伝えた。その上で、交差点での事故を未然に防ぐための自転車の乗り方を考えさせ、グループ交流を行った。

　このあと、事故発生の原因と事故を防ぐ自転車の乗り方をグループごとにホワイトボードにまとめ、発表させた。生徒は事故発生の原因として「自転車に乗るとき、青信号は安全だと思って乗っている」ことを挙げ、事故を防ぐため「周りを見て乗る」などと発表した。

　研究協議では、「交通ルールを守るだけではいけないと気付かせることができていた」「生徒に身近な交差点の写真を使ったところがよかった」などの意見が出た。

　今後は、１１月に第２回実践委員会で取組を共有し、安全マップの普及を図る。令和３年２月に第３回実践委員会を開き、取組成果の共有と実践の検証を行うこととしている。

(市町村 2020-11-05付)