札教組　持ち帰り業務等　６～１０月　最多は月１～１０時間　９割以上が休憩時間に勤務

（札幌市 2020-11-16付）

持ち帰り業務・休憩時間勤務の集計結果（クリックすると拡大表示されます）

　札教組（鈴木誠幸執行委員長）は、ことし６～１０月に実施した持ち帰り業務・休憩時間勤務調査の集計結果をまとめた。組合員約１００人を抽出して初めて調査したもの。１ヵ月単位の持ち帰り業務について「１～１０時間行った」と回答した割合が最多の３割以上を占めた。休憩時間の勤務については、各月の勤務日数を換算し、５ヵ月平均で９割以上が休憩時間に勤務していたことが分かった。

　国は昨年１２月、給特法を改正。超勤時間を「月４５時間、年３６０時間以内」と定めた上限ガイドラインを指針化するとともに、都道府県ごとに条例によって教職員に１年単位の変形労働時間制が適用可能となる。

　札教組は給特法改正を踏まえ、今後、市において条例制定が考えられることから、現状では変形労働時間制を導入できる状況ではないことを示すため、本年度初めて持ち帰り業務・休憩時間勤務を集計。ことし４、５月は新型コロナウイルス感染拡大防止を踏まえた臨時休業期間だったことから、６月から組合員約１００人を抽出して調査した。

　集計結果をみると、持ち帰り業務の平均時間は、６月が１２・２時間、７月が１３・５時間、８月が１２・２時間、９月が１５・５時間、１０月が１５・６時間となり、９月と１０月は１５時間を超えた。

　法定４５分の休憩時間に勤務した平均日数は、６月が２０日（勤務日２２日）、７月が１９・６日（同２１日）、８月が１３・４日（同１６日）、９月が１８・４日（同２０日）、１０月が２０・１日（同２２日）。５ヵ月平均で換算すると９割以上の日数で休憩時間に勤務していることが明らかとなった。

　一方、持ち帰り業務を行わなかったと回答した割合は、６～１０月の５ヵ月平均で約３割。「１～１０時間行った」との回答が最も多く、５ヵ月平均で３割以上を占めた。

　休憩時間に勤務をしなかったと回答した組合員は５ヵ月平均で１・８％だった。

(札幌市 2020-11-16付)