ほっかいどう学推進フォーラム 学校と社会のつながりを 第2回シンポジウム開催(関係団体 2020-11-25付)
130人が参加
特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は21日、TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前で第2回シンポジウム「ICTで進化する学校とほっかいどう学の可能性~社会につながるGIGAスクールを考える」を開いた。講演やパネルディスカッションを通し、地域学習のコンテンツ充実に向け考えを深め、学校、社会、企業、保護者のつながりを一層深める重要性を確認した。
シンポジウムは、ほっかいどう学を含めた地域学習コンテンツの重要性と、ITの効率的・効果的な活用に関する認識を深めることを目的に企画。遠隔を含め約130人が参加した。
開会に当たり新保理事長は、GIGAスクール構想による1人1台端末の整備に伴い、地域学習のコンテンツの充実が大きな課題となるとし、シンポジウムで議論を深めるよう期待した。
来賓あいさつで国土交通省北海道開発局の倉内公嘉局長は、北海道ならではの工夫や技術を多くの人に伝えることの意義、北海道への愛着や誇りを育むことの大切さを示した。
続いて、北海道大学公共政策大学院の高野伸栄教授が「生産空間を維持するための学修環境の整備」、中央教育審議会臨時委員を務める東京学芸大学教育学部の高橋純准教授が「GIGAスクール構想と地域学習の未来」、NHK放送文化研究所の宇治橋祐之主任研究員が「NHK for スクール ビデオクリップの可能性」をテーマに講演。
高橋准教授は、端末を効果的に活用するには教室における電源不足の解消、個人情報保護条例など環境整備や制度面の対応のほか、人間の意識が大きくかかわっていると指摘。端末を先行導入している学校では、クラウドによる意見集約、情報共有や問題解決の手法の確認といった様々な活動で用いられている事例を伝えた。
パネルディスカッションでは、「社会+学校+ICTでつくる地域学習の未来」をテーマに、各講演者に加え、東北学院大学の佐藤正寿教授、札幌市立発寒南小学校の朝倉一民教頭が意見を交換。遠隔による参加者のチャットにおける意見も紹介しながら進行した。
佐藤教授は、ICTによる情報収集によって地域学習の一層の幅が広がる可能性を提起。地域課題を追究する授業観をもつよう教員自身がイメージする重要性を説いた。
朝倉教頭は、インターネットにおける動画の視聴・投稿など子どもたちの遊び、表現力が大きく変化しているとし、問題意識を育て、地域学習で発表する機会を与えることの大切さを示した。
ほっかいどう学の充実に向けては、「管理職や現場の創意工夫をいかに引き出すかが地域や学校において重要」との意見も。コーディネーターを務めた新保理事長は、「ICTを効果的に活用するとともに、社会、企業、保護者と学校間のつながりをさらに深めていく必要がある」と締めくくった。
(関係団体 2020-11-25付)
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