道教委 ふるさと教育等実践例交流会 愛着育む活動大切に 道内3校 北方領土等で発表
(道・道教委 2020-12-22付)

道ふるさと教育・観光教育等実践事例交流会
各教育局とオンラインでつないで交流した

 道教委は18日、令和2年度北海道ふるさと教育・観光教育等実践事例交流会を開いた。道庁別館と各教育局をオンラインでつなぎ、実践校・協力校合わせ約90人が交流。実践発表では学習テーマに取り組む実践校3校が発表。まとめでは、特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長が助言するなど、北海道に対する愛着や誇りを育む教育活動の在り方について理解を深めた。

 道徳、総合的な学習の時間、特別活動等において、「アイヌの人たちの歴史・文化等」「北方領土」「観光」のいずれかのテーマに基づく学習などを通し、郷土に対する愛情や誇りを育むふるさと教育・観光教育の充実を図るもの。本年度の実践校は35校、協力校は36校。

 交流会は、ふるさと教育・観光教育等の意義、北海道に対する愛着や誇りを育む教育活動の在り方について理解を深めることを目的とした。

 当日は、オリエンテーションのあと実践発表。

 「アイヌの人たちの歴史・文化」は、白老町立竹浦小学校の渡辺二夫校長が発表。3年生と4年生の総合的な学習の時間で、チキサニやウポポイ等の資料館や博物館を活用し、調べ学習や体験学習を通して、学びを深めてきたことを紹介した。

 「北方領土」は、清水町立清水中学校の平野孝浩教諭が、社会科の授業や映像資料の視聴、元島民の語り部などの授業を展開し、作文や手紙、標語などを作成し、全学年を通した学習活動に取り組んできたことを報告した。

 「観光」は、北斗市立茂辺地小中学校の畑大輔教頭が、地元について調べ学習を行い、地元の魅力をふんだんに盛り込んだリーフレットを作成。英語版も作成し、外国人観光客とのコミュニケーションを図る活動を展開したと報告した。

 続く協議では、参加者から「実践校の取組を自校でも活用していきたい」「英語を活用する場としても、地元を知る場としてもよい機会だった」などの意見や感想が寄せられた。

 このあと、講師として参加した新保理事長が「ほっかいどう学について」と題してまとめを行った。

 北海道の現状について、人口減少時代にあって、地域を活性化し、価値想像力を高めていくためには、自ら考え地域づくりに取り組む地域の担い手を育成、確保することが重要であることを説明。

 その上で、同事業についてふれ、北方領土については「わが国の最大の歴史問題であり、国家主権の最前線」、アイヌ文化については「世界の関心を集める先住民がいる」などとした。

 今後も、北海道に対する愛着や誇りを育むことを大切に、魅力をより感じながら学び合うよう呼びかけた。

(道・道教委 2020-12-22付)

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