道教委 プログラミング教育全道研修会 他教科の学び 積極活用を 千歳科技大 山川講師が助言
(道・道教委 2020-12-21付)

プログラミング教育全道研修会
オンラインで約40人が参加

 道教委は17日、道庁別館でプログラミング教育事業全道研修会を開いた。実践指定校となっている石狩市立紅南小学校の授業映像を視聴し、千歳科学技術大学の山川広人専任講師が助言・講話。1人1台端末の本格実施に向け、他教科で学んだ成果をプログラミングで表現するなど、習熟の機会を増やす重要性を説いた。

 本道のプログラミング教育と1人1台端末の環境下におけるICT教育の充実に向けた演習・協議を行い、プログラミング的思考を含む情報活用能力育成の指導力向上を図るもの。

 道庁別館と各研究実践校、関係市町村教委や教育局をウェブ会議システムで接続し、事業の担当教員、ICT教育担当教員、市町村教委や各教育局の指導主事など約50人が参加した。

 開会に当たり髙木順一教育環境支援課長は、子どもたちにとってICTの活用は不可欠なものとなり、学校・教員が変化に対応する必要性を強調。「研修で得た知見を多くの教員に伝え、プログラミング教育、1人1台端末の活用の先駆者として活躍してほしい」と期待した。

 続いて、紅南小におけるプログラミング教育の授業映像を視聴。児童たちは設定したコースを走るよう模型自動車をプログラミングし、試行錯誤しながら問題解決に取り組んだ。

 次いで、山川専任講師が助言・講話。

 授業動画では、児童がプログラミング的思考で考え、実践の中で課題を発見し、解決のアイデアを出していると評価。「予測困難な時代では、仮説を検証して探索する力や、到達目標や方向を修正して進む力が必要になる」と説いた。

 端末と教科書を乗せる机のスペースが不十分であることなど、1人1台端末における学習環境の課題も指摘。操作方法に習熟するため、日ごろから端末にふれる機会を提供することや、上手にできない児童をサポートする体制の必要性を示した。

 デジタル紙芝居の制作など、他教科の学習成果をアニメーションで表現する授業例を紹介。「プログラミングを教えることではなく、学んだ内容をプログラミングに活用する機会を増やすことが重要。端末やプログラミング活用のトレーニングになる」と述べた。

(道・道教委 2020-12-21付)

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