文科省　３年度全国学力調査　来年５月２７日実施へ　質問紙調査　一部見直し

（国 2020-12-24付）

　文部科学省は、令和３年度全国学力・学習状況調査に関する実施要領案を公表した。調査は来年５月２７日（木）に予定。児童生徒の質問紙調査の内容は、新型コロナウイルス感染症の学習面の把握・分析のため、新たな内容を盛り込むなど見直す。経年変化分析調査では、調査教科に新たに中学校英語を加えることなどが示された。

　全国的な学力調査を活用して教育と教育施策の成果や課題等を検証し、その改善を図るため、平成３１年４月から全国的な学力調査に関する専門家会議を設置し、調査の実施方法、調査結果の取扱いなどについて検討を進めている。実施要領案は、１８日にウェブ会議で開かれた全国的な学力調査に関する専門家会議で提案されたもの。

　内容をみると、調査は来年５月２７日に予定。新型コロナウイルス感染症の影響等を考慮して、当初の予定より後ろ倒しの日程に変更する。

　後日実施する場合は通常約２週間としているが、５月２８日から６月３０日の間に設定。調査教科は、国語、算数・数学の２教科と質問用紙調査を実施することとした。

　質問用紙等の調査項目の主な変更点は、新型コロナウイルス感染症の学習面への影響を把握・分析するため、休業中の児童生徒の学習状況・環境等についての項目を新たに盛り込むほか、ＧＩＧＡスクール構想の推進を踏まえ、ＩＣＴに関連した調査項目の充実などを図ること。

　経年変化分析調査は、６月１～３０日で各抽出校が実施可能な日に実施。教科調査については、国語、算数・数学のほか、新たに中学校英語を追加して抽出調査（小学校は約６００校、中学校は約７５０校）を行う。

　中学校英語については、「聞くこと」「読むこと」「話すこと」「書くこと」の４技能を調査することとし、視覚や発話に障がいがある生徒に対しては所要の配慮を行うとしている。

　保護者に対する調査は、経年調査を受けた児童生徒の保護者を対象として実施することとする。

　なお、全国学力・学習状況調査は８月、経年変化分析調査と保護者に対する調査結果は３年度末ころにそれぞれ公表する予定。

(国 2020-12-24付)