札幌市立学校施設のバリアフリー化　小・中　車いすトイレ７３％　エレベーターは全国平均以下

（札幌市 2021-01-13付）

札幌市内公立学校施設におけるバリアフリー化の割合（クリックすると拡大表示されます）

　文部科学省がまとめた道内公立学校施設におけるバリアフリー化の状況調査（６日付１面既報）のうち、札幌市立学校施設の整備状況が明らかになった。小・中学校における車いす使用者用トイレの整備率は７２・８％と全国平均を７・６ポイント上回り、特別支援学校は全校で整備が完了。一方で、エレベーターの整備率は小・中学校、特別支援学校いずれも全国平均を大きく下回っていることが分かった。

　調査は昨年５月１日時点のもの。市内では、公立小・中学校（中等教育学校前期課程含む）２９７校と特別支援学校５校の設置者を対象に調査した。なお、幌北小学校ひまわり分校は北海道大学内設置のため、調査対象外としている。

　市内のバリアフリー化の状況をみると、小・中学校校舎における車いす使用者用トイレの整備率は７２・８％、エレベーターは１４％。

　特別支援学校の校舎では車いす使用者用トイレが１００％、エレベーターが６０％だった。

　小学校屋内運動場における車いす使用者用トイレの整備率は２１・４％、エレベーターはゼロ。特別支援学校の屋内運動場では車いす使用者用トイレが４０％、エレベーターがゼロといずれも全国平均を大きく下回っているほか、エレベーターを整備している学校はなかった。

　小・中学校校舎における段差解消のためのスロープなどの整備は、「門から建物まで」が６３％と全国平均に１５・５ポイント及ばなかったものの、「昇降口・玄関等から教室等まで」は９９・６％とほとんどの学校で整備が完了。特別支援学校では門から建物までが６０％、昇降口・玄関等から教室等までが１００％だった。

　屋内運動場におけるスロープなどの整備は、特別支援学校が昇降口・玄関等から教室等まで１００％の整備率に達しているが、小・中学校では２４・４％。小・中学校の屋内運動場におけるバリアフリー化はいずれも全国平均を大きく下回っていることが分かった。

(札幌市 2021-01-13付)