札幌藻岩高　ＭＳＰ全体発表会　熊との共存策など提案　地元南区の活性化目指し

（札幌市 2021-02-09付）

１５グループが発表した

　市立札幌藻岩高校（阿部孝則校長）は５日、南区を題材にした探究学習「ＭＳＰ」の全体発表会を開いた。生徒の学習支援にかかわってきた南区の地域住民らが参加。校内の代表選考会で選ばれた１５グループが、南区の活性化や熊との共存、子どもの自立心を強める方策などをテーマにこれまで取り組んできた学習成果を披露した。

　同校は、２学年の総合的な探究の時間で、地域住民とかかわりながら自分たちでできることを考え、持続可能なまちづくりを目指す取組「南区探究ＭＳＰ」を展開。生徒が自らの興味・関心のあるテーマについて探究する活動を通して、主体的な学び、社会参画への意欲の向上につなげている。

　ＭＳＰのＭは、藻岩・南区、ＳはＳｍｉｌｅ（笑顔）・Ｓｕｓｔａｉｎａｂｌｅ（持続可能）、ＰはＰｒｏｊｅｃｔ（計画）・Ｐｌａｔｆｏｒｍ（人々が集う場所）の頭文字。生徒たちができることを自分たちで考え、地域の人々と意見交換しながらその計画を実行するとともに、持続可能な取組、まちづくりに積極的に取り組んでいる。

　これまで生徒たちは、教育、子育て・福祉、観光、自然など、自身が興味・関心のあるテーマについて調査。地域課題の解決に向けフィールドワークを通して探究してきた。

　発表会でははじめに、阿部校長があいさつ。本年度のＭＳＰの活動について「コロナ禍で人と接する機会が制限される中、地域住民からのアドバイスのもと、仲間と論議し、深い学びができた」と振り返った上で、これまで取り組んできた学習成果を存分に披露するよう期待を寄せた。

　続いて、全６５グループのうち、校内の代表選考会で選ばれた１５グループがブース発表。南区の活性化や熊との共存などの学習成果を発表した。

　ＭＳＰ概要説明のあと、ブース発表の上位３グループがステージ発表。上位３グループには、①南区の活性化ＢＲＴ計画～定山渓鉄道復活による南区の活性化②Ｗｅ　ｍａｋｅ　ｍｉｎａｍｉ，ｓ　ｃｈｉｌｄｒｅｎ　ｐｅａｃｅｆｕｌ！③熊と共存するためにできること―の３グループが選抜された。

　①グループは、定山渓鉄道を復活させて南区を活性化させるために探究してきた成果を披露。

　②グループは、南区の子どもの自立心を強める方策を伝えた。

　③グループでは、熊と人が共存する社会に向け、高校生にできることについて調べた学習を発表した。

(札幌市 2021-02-09付)