道教委 幼小連携・接続チェックシート 役割を適宜見直し連携 定期的チェックで現状把握
(道・道教委 2021-02-09付)

 道教委が作成した幼小連携・接続のチェックシートでは、幼児教育施設、小学校等、市町村における幼小間の交流や効果的な引き継ぎなどの点検項目を記載。道教委は、自治体の規模等を踏まえて適宜役割を見直し、連携を進めるよう要請。「できることから始めて定期的にチェックすることで現状を把握し、継続的取組の参考にしてほしい」としている。

 幼児教育施設、小学校等、市町村別の点検項目はつぎのとおり。

《幼児教育施設》

【授業、行事、研究会等の交流】

▼情報等の共有

▽園だより、行事予定表、教育・保育方針などを小学校等や市町村へ情報提供している

▽小学校等と調整して年間行事に交流日を位置付けている

▽保護者に園だよりや説明会などの機会を通じて、幼小連携・接続の取組およびその重要性を説明している

▼幼児・児童の交流

▽児童を園行事に招待している

▽小学校等の行事に参加している

▽散歩、遠足などの際に小学校等の校庭、体育館、図書室、トイレなどの施設を利用している

▽小学校等と合同で避難訓練や交通安全教室などを企画または参加している

▼保育者・教職員の交流

▽小学校等の学校公開日や参観日などで授業を参観したり、参観後の意見交換・協議に参加したりしている

▽幼小合同研修会を企画または参加している

▽小学校等との交流活動の窓口を明確化し、事前打ち合わせ、指導案の作成・協議、情報交換、事後の振り返りなどを行っている

【効果的な引き継ぎ】

▼引き継ぎ内容

▽要録をもとにしている

▽幼児の健康状態、アレルギー、その他必要な事項も含めている

▽「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を視点としている

▽幼児の様々な情報を保護者が記録・保管するための手段を活用して、個別の教育支援計画に準ずる内容の引き継ぎをしている

▼引き継ぎ方法

▽市町村等独自の資料や引き継ぎ項目などの工夫をしている

▽要録などを事前に小学校等に目を通してもらい、互いに協議している

▼引き継ぎの主体

▽主任や担任などが組織的に引き継ぎをしている

▽所属する幼児が入学するすべての小学校を対象としている

▼引き継ぎ場面

▽対面での引き継ぎがかなわない場合、電話などで行っている

▽幼児と児童の交流や小学校等の入学説明会、授業参観など年間を通じて効果的な引き継ぎの機会をもっている

【スタートカリキュラムの充実】

▼共通理解

▽「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を理解している

▽小学校等での児童の発達・特性を理解している

▽小学校等の教育内容・教育方針を理解している

▽小学校学習指導要領を把握している

▼編成・実施・評価・改善

▽小学校等が作成するスタートカリキュラムの実践を参観している

▽小学校等が作成するスタートカリキュラムへの助言を行っている

▽小学校等が作成するスタートカリキュラムを参考に自園の教育活動に反映したり、カリキュラムの改善を図ったりしている

《小学校等》

【授業、行事、研究会等の交流】

▼情報等の共有

▽学校だより、行事予定表、スタートカリキュラム、教育方針などを幼児教育施設や市町村へ情報提供している

▽幼児教育施設と調整して年間行事に交流日を位置付けている

▽入学説明会などの際に入学予定の幼児や保護者に学校紹介や年間の行事紹介のほか、スタートカリキュラムなどの説明をしている

▼幼児・児童の交流

▽幼児教育施設の行事に参加している

▽幼児を学校行事に招待している

▽生活科などで園訪問をしている

▽幼児教育施設と合同で避難訓練や、交通安全教室などを企画または、参加している

▼保育者・教職員の交流

▽幼児教育施設の保育参観日などで保育を参観したり、参観後の意見交換・協議に参加したりしている

▽幼小合同研修会を企画または参加している

▽幼児教育施設との交流活動の窓口を明確化し、事前打ち合わせ、指導案の作成・協議、情報交換、事後の振り返りなどを行っている

【効果的な引き継ぎ】

▼引き継ぎ内容

▽要録をもとにしている

▽幼児の健康状態、アレルギー、その他必要な事項も含めている

▽「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を視点としている

▽幼児の様々な情報を保護者が記録・保管するための手段を活用して、個別の教育支援計画に準ずる内容の引き継ぎをしている

▼引き継ぎ方法

▽市町村等独自の資料や引き継ぎ項目(シート)などの工夫をしている

▽要録などに事前に目を通してから互いに協議している

▼引き継ぎの主体

▽教務主任や養護教諭、特別支援コーディネーターなどが組織的に引き継ぎをしている

▽入学予定の幼児が所属するすべての幼児教育施設を対象としている

▼引き継ぎ場面

▽対面での引き継ぎがかなわない場合、電話などで行っている

▽幼児と児童の交流や入学説明会、保育参観など、年間を通じて効果的な引き継ぎの機会をもっている

【スタートカリキュラムの充実】

▼共通理解

▽「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を理解している

▽幼児教育施設での幼児の発達・特性を理解している

▽幼児教育施設の教育・保育内容、教育・保育方針を理解している

▽幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領を把握している

▼編成・実施・評価・改善

▽スタートカリキュラムの趣旨をすべての教員で共通理解している

▽スタートカリキュラムを実施する際、複数の教員が協力して対応している

▽スタートカリキュラムの自己評価をし、次年度へ向けて検証改善を行っている

▽幼児教育施設からスタートカリキュラムについて意見収集している

▽学校内にスタートカリキュラムの校内検証のための会議体を設置している

《市町村》

【授業、行事、研究会等の交流】

▼情報等の共有

▽幼小連携・接続の取組などについて執行方針に位置付け、広報紙等で広く住民に周知している

▽入学予定の幼児の保護者に域内の学校紹介や新入生向け行事紹介、スタートカリキュラムなど幼小連携・接続の取組およびその重要性を説明している

▽幼児教育施設および小学校等間のおたより、行事予定表、スタートカリキュラム、教育・保育方針などの情報共有を促進するとともに、市町村関係部局内でも共有している

▽学校運営協議会など、地域との連携による幼小連携・接続を支える体制づくりをしている

▼幼児・児童の交流

▽幼児と児童の交流の機会や合同の取組などの実施を促進している

▼保育者・教職員の交流

▽保育者・教職員が互いの教育活動を理解するための参観や交流活動の実施を促進している

▽幼小合同研修会を企画・運営または各地域の合同研修会をサポートしている

【効果的な引き継ぎ】

▼引き継ぎ内容

▽幼児教育施設や小学校等と関係機関における情報共有が円滑に行われるようサポートしている

▽幼児の様々な情報を保護者が記録・保管するための手段を活用して、個別の教育支援計画に準ずる内容の引き継ぎを促進している

▼引き継ぎ方法

▽市町村等独自の資料や引き継ぎ項目(シート)の作成など工夫をしている

▽要録などの事前確認等、効果的な引き継ぎの実施を推奨している

▼引き継ぎの主体

▽小学校等が、入学する幼児が所属するすべての幼児教育施設と引き継ぎができるようサポートしている

▼引き継ぎ場面

▽域内の幼児教育施設と小学校等の担当者が集まり、引き継ぎを行う場の設定または各地域の企画・運営をサポートしている

▽就学相談の機会を設定している

▽入学予定の幼児や保護者の学校見学の機会などを設定または各地域の企画・運営をサポートしている

【スタートカリキュラムの充実】

▼共通理解

▽幼児教育施設および小学校等における「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の理解を促進している

▽幼児教育施設と小学校等双方の教育・保育内容、教育・保育方針の理解を促進している

▽幼児教育施設と小学校等双方の教育要領・保育指針・指導要領等の理解を促進している

▼編成・実施・評価・改善

▽スタートカリキュラムの編成に参画したり、実践の場を参観したりしている

▽幼児教育施設の意見を取り入れたスタートカリキュラムが編成されるようサポートしている

▽小学校等におけるスタートカリキュラムの検証改善をサポートしている

▽市町村内外の好事例を共有し、全体の向上を図っている

【連携・接続体制の構築】

▽域内の幼児教育施設と小学校等および市町村(首長部局・教委)をつなげる会議体などの連携の機会を設定している

▽会議体などで、域内の幼児教育施設と小学校等と自治体としての幼小連携・接続の方向性について協議し共有している

(道・道教委 2021-02-09付)

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