共生社会コンファレンスin北海道 コロナ禍の学びとは コミュニティ 在り方探る(道・道教委 2021-02-09付)
道教委が札幌市内かでる2・7会場から配信
文部科学省と道教委は6日、第2回共に学び、生きる共生社会コンファレンスin北海道をオンライン開催した。全国から障がい者本人、学びの支援者・関係者など約200人が参加。第1部のシンポジウムでは、脳性まひの障がいがある東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎准教授らが、コロナ禍における学ぶコミュニティの在り方を発表。第2部では参加者が3つの分科会に分かれて、コロナの時代における共生社会の在り方について話し合った。
取組は、文科省の令和2年度障害者の生涯学習推進コンソーシアム形成事業の一環。コンファレンスは、障がいのある人とない人の交流による障がい理解の促進や、支援者同士の学び合いによる学びの場の担い手の育成、障がい者の学びの場の拡大を目指して開催したもの。本年度は、北海道ブロック、東北ブロック1、東北ブロック2、関東甲信越ブロックなど全国7ヵ所で行われた。
6日、道教委が実施団体となり、北海道ブロックをオンライン開催。冒頭、山口利之生涯学習課長があいさつし、コロナ禍で社会教育・学校教育を問わず、オンライン学習・リモート学習の導入が加速したことにふれ、「“学びを止めない”ということはもちろん、今後も“離れていても、心が近づく”を合言葉に学びを進めていく」と述べた。
続いて、文科省総合教育政策局男女共生社会学習・安全課障害者学習支援推進室の職員が、事業とコンファレンスの趣旨を説明。
第1部では、道医療大学看護福祉学部臨床福祉学科の向谷地生良教授のほか、北海道大学大学院教育学研究院の宮﨑隆志教授、慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科の堀田聰子教授、東京大学先端科学技術研究センターの熊谷准教授、コーディネーターを務めている医療法人稲生会の土畠智幸理事長によるシンポジウムを行った。
うち、熊谷准教授は、高等教育機関の中では一斉にオンライン化になったことで、「運動障がいや広場恐怖、雑音があって集中しにくいなどの学生にとってはよかった」と報告。
一方、聴覚障がいの学生については、毎回の授業で多くのモニター、パソコン、タブレット端末を使っており、「まるでパイロット」と表現。「学生の中には新しい課題を抱えている学生もいる」と伝え、新たな研究の在り方を探る必要性を指摘した。
休憩中には、Cafe Sabocchaの時間として、動画視聴やオンライン活動の体験など、参加者がリラックスできる時間を提供した。
第2部は分科会。「コロナの時代に」を共通テーマとし、第1分科会が「語り合おう ともに生きる地域コミュニティについて~障害があってもなくても」、第2分科会が「企画してみよう 障害のあるひとないひと いっしょに楽しむイベントってどんなもの?」、第3分科会が「みんなが抱えるモヤモヤをワクワクへ~障害の種別を超えたその先に」と題して意見を交わした。
(道・道教委 2021-02-09付)
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