いじめ問題対応調査 2年11月末 認知数11780件 道教委 自校の方針等説明を
(道・道教委 2021-02-05付)

学校が認知したいじめ件数
学校が認知したいじめ件数および対応状況(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、昨年11月末現在のいじめの問題への対応状況の調査結果(札幌市除く)をまとめた。4~11月に学校が認知したいじめの件数は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための臨時休業中の登校日数への影響を含め前年同期比1398件減の1万1780件。うち、解消したものは1358件減の5628件だった。道教委は「いじめが潜在している懸念もある」などと分析。各学校に対し、自校のいじめ防止基本方針や各種取組についての説明、資料『いじめ防止対策推進法に基づく本校の取組』の活用を呼びかけている。

 調査は、いじめの未然防止、早期発見・対応の一層の充実を図るため、札幌市立を除く公立小・中・高校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校を対象に、毎年度6、9、11月の3回実施。本年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で臨時休業となったこともあり、2回に変更。第1回は4~8月、第2回は4~11月の結果として公表した。

 認知したいじめの件数は、前年度同期比1398件減の1万1780件。内訳は、小学校9336件、中学校1865件、高校536件、特別支援学校43件だった。

 解消件数は1358件減の5628件。小学校4473件、中学校905件、高校236件、特別支援学校14件となった。

 解消に向けた取組の中で、「心理的、物理的行為が止んでいるが、その状態が相当の期間(3ヵ月程度)経過していない」が31件減の6085件。小学校4831件、中学校949件、高校278件、特別支援学校27件だった。

 「心理的、物理的行為が止んでいない、心理的、物理的行為が止み、相当の期間(3ヵ月程度)経過しているが、心身の苦痛を感じている」は3件減の58件。その他については、6件減の9件となった。

 道教委は「学校がいじめを初期段階のものも含めて積極的に認知している一方で、認知していない学校にあっては、根絶できている場合もあるが、潜在している懸念もある」と分析。

 その上で、各学校等に対し、入学式や卒業式、保護者会などの機会に自校のいじめ防止基本方針の内容や、いじめに対する取組について説明するよう求めているほか、昨年10月に作成した保護者向け資料『いじめ防止対策推進法に基づく本校の取組』を活用するよう呼びかけている。

(道・道教委 2021-02-05付)

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