札幌市教委　ＩＣＴフォーラム配信　授業活用イメージ醸成　教員育成指標に関連項目新設

（札幌市 2021-03-02付）

　札幌市教委は、市内各学校の情報教育担当者を対象とした令和２年度市ＩＣＴフォーラムを２月２６日から動画共有サイトＹｏｕＴｕｂｅで配信している。ＩＣＴ活用の方向性を共有し、授業等における具体的な活用イメージの醸成を図ることを目的に、本年度中に策定予定の１人１台端末活用のガイドラインに関する説明や、モデル校３校による実践成果などを配信。市教員育成指標にＩＣＴ活用指導力にかかる項目を新設し、ＩＣＴ活用の資質・能力の育成に資する研修を教職経験に応じた研修等に位置付けて実施することなどを伝えている。配信期間は３月末日まで。

　市教委は、市教育振興基本計画において、教育の情報化の推進を基本施策として位置付け、学ぶ力の育成に向けた指導の充実を図るため、ＩＣＴ機器やデジタル教材等の整備を推進するとともに、教員のＩＣＴ活用指導力の向上を推進するとした。今後、１人１台端末を学習ツールとして活用するための可能性を整理し、より効果的に端末を活用することで、課題探究的な学習を取り入れた授業づくりを促進し、学ぶ力の育成の充実を図るとしている。

　現在、国のＧＩＧＡスクール構想の実現に向けて、児童生徒の１人１台端末および学校における高速大容量のネットワーク環境の整備を進めるとともに、３年度から各学校において１人１台端末の活用を円滑に開始することができるよう、モデル校での実践研究を推進。市の学校教育における１人１台端末の活用の考え方や具体例をまとめた１人１台端末活用のガイドラインの作成を進めている。

　動画では、教育課程担当課の福井浩史指導主事がガイドラインを説明。

　①作成の背景②目指す姿③活用の具体例④健康上の配慮⑤教員のＩＣＴ活用指導力の向上⑥教育の情報化に関する校内推進体制⑦情報モラルについて―の全７章と資料編で構成されるガイドラインについて、各章ごとの内容を解説している。

　うち、第５章「教員のICT活用指導力の向上」では、教員一人ひとりの資質の向上を目指して策定した市教員育成指標にＩＣＴ活用指導力にかかる項目を新たに設定し、その指標に基づきＩＣＴ活用の資質・能力の育成に資する研修を、教職経験に応じた研修等に計画的に位置付けて実施することを伝えた。

　このほか、モデル校の中央小学校、中央中学校、市立札幌新川高校の３校による実践成果を発信。中央小・中央中の実践から１人１台端末およびアプリケーションの活用について、札幌新川高の実践からＧｏｏｇｌｅ　Ｃｌａｓｓｒｏｏｍの活用等について紹介している。

(札幌市 2021-03-02付)