【解説】官報検索ツール 期間40年に(解説 2021-03-02付)
文部科学省は2月26日、教育職員の過去の懲戒処分歴を確認できる「官報情報検索ツール」の検索可能期間を5年から40年に延長した。わいせつ行為を行った元教育職員が再び採用されないための措置。同日付で通知を発出し、適切な活用を呼びかけている。
文科省の調査によると、令和元年度のわいせつ行為等による教育職員の懲戒処分件数は273人。過去最多を記録した前年度より9人減少しているものの、依然として多い状況となっている。
官報情報検索ツールは、教員採用希望者が過去に懲戒免職処分を受けて免許状が失効・取上げとなった事実の有無を確認できるもの。昨年10月に検索期間を3年間から5年間に延長している。
併せて、処分理由を官報に記載するための省令改正に向けた準備を進めており、3年度から処分理由として「幼児、児童生徒へのわいせつ行為またはセクハラ」「それ以外のわいせつ行為またはセクハラ」「交通法規違反または交通事故」「教員の職務に関して行った非違行為」「その他」に分類して記載される。
文科省は、2月26日付で「官報情報検察ツールの改善およびその適切な活用のさらなる推進について」(依頼)を各都道府県・指定都市教委教育長などに発出。検索期間を40年に延長したことを周知するとともに、利用を希望する場合に必要となる文科省の申請手続きや順守事項、利用までの流れを示した。
なお、検索ツールに登録される氏名は官報情報に掲載された免許状失効時の氏名であることから、採用希望者の大学の卒業証書の原本や卒業証明書などで改名前の氏名を確認し、現在の氏名と両方を検索することで、懲戒免職歴の秘匿を意図したケースでも有効に対応できるとしている。
(解説 2021-03-02付)
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