１定道議会で小玉教育長表明　不祥事防止対策官新設　大学等と連携し相談機能等充実

（道議会 2021-03-05付）

　道教委の小玉俊宏教育長は４日の１定道議会代表質問で、来年度、庁内に仮称・不祥事防止対策官を新設することを明らかにした。教員の不祥事の増加を踏まえ、背景や要因を分析、防止する。また、大学などの専門的知見を取り入れた研修やスクールロイヤーによる相談機能等の充実によって信頼される学校教育の確立に尽力するとした。

　文部科学省の調査によると、令和元年度のわいせつ行為等による教育職員の懲戒処分件数は２７３人。文科省は教育職員の過去の懲戒処分歴を確認できる官報情報検索ツールの検索可能期間を５年から４０年に延長するなどの取組を進めている。

　小玉教育長は、教育現場に求められる役割が多様化する中、教員の負担が増えて学校の働き方に大きな影響を与える一方、社会の信頼を損ねる教員の不祥事が相次いでいるとし「子どもたちの健やかな成長を着実に支える学校運営の充実とともに、教員一人ひとりのコンプライアンス意識の一層の向上など、児童生徒や保護者に信頼される環境づくりがこれまで以上に重要になっている」との認識を示した。

　このため来年度、新たに弁護士が法務相談に応じるスクールロイヤー制度を導入するほか、教職員による不祥事の背景や要因を分析、予防する仮称・不祥事防止対策官を創設すると表明。「大学等とも連携し、心理学やストレスへの耐性等の専門的知見を取り入れた研修と相談機能を充実するなど、働きやすく、安心と信頼に満ちた学校教育の実現に向け力を尽くしていく」と答弁した。

　東国幹議員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁。

(道議会 2021-03-05付)