釧路局 管内教育実践表彰受賞者 3校1団体に晴れの栄誉(道・道教委 2021-03-15付)
【釧路発】釧路教育局は、令和2年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。釧路市立昭和小学校、標茶高校、釧路鶴野支援学校、釧路茶道協会の3校・1団体を選定。優れた実践を高く評価した。4日に釧路茶道協会、8日に昭和小と釧路鶴野支援、9日に標茶高を訪問し、表彰状を授与した。受賞者はつぎのとおり。
【学校教育】
▼釧路市立昭和小学校(鈴木紳一校長、児童数689人)
長年にわたり、求められる資質・能力の育成を目指し、「深く考え、しっかり伝える子」の育成を学校経営目標の重点に設定して、学校全体で取り組む視点や内容、方策などを明確にし、徹底・検証・改善・協働をキーワードに学校マネジメントの充実や人材育成と授業改善の充実など、全教職員で協働的に学校改善に取り組んでいる。
特に、校内研修においては、教職員一人ひとりが主体的に授業の側面から子どもをどのように育てていくのかを考え、取り組むことができるよう、学年打ち合わせで活用できる単元デザインシートや、授業改善の視点を共有するための授業改善評価シートを活用し、日常的に授業内容を検証するなど、教職員の指導力の改善に大きな成果を上げている。
また、平成28年度から道教委・学校力向上に関する総合実践事業の指定を受け、管理職のリーダーシップのもと、即時性のある検証改善サイクルの充実や授業スタイルの共有、教職員の資質・能力の向上を目指した各教科の研究など、教職員が一丸となった学校改善に取り組んでおり、そうした取組は、高く評価されている。
▼標茶高校(津嶋拓慈校長、生徒数205人)
長年にわたり、ふるさとの風土や「いのち」をめぐる体験に学び、たくましく豊かに生き抜く力を身に付け、人や地域をつなぎ、共に支え合い社会の発展に資する生徒の育成を目指し、地域との強い信頼関係を築き、豊かな教育資源と教育力を最大限に生かした教育活動を展開するなど、“わが町の学校”として、地域創生に貢献する人づくりに取り組んでいる。
特に、生徒の多様な自己実現を支える社会に開かれた教育課程を編成するとともに、酪農・食品等の系列について生徒の興味・関心に応じた様々な体験活動を重視し、体験から学び、知識の理解の質を高め、主体的に学習を深化させるなど、社会において生きる力を習得させていくプロセスは、総合学科の理念を具現化する取組として、大きな成果を上げている。
また、平成30年度から道ふるさと・みらい創生推進事業高校OPENプロジェクトの研究指定校として、地域の特産物を活用した「しべパフェ」づくりやマーケティングの考案など、生徒が主体的に地域課題の解決を図る実践研究を推進するなど、地元自治体や企業、産業界などと協働した取組は、高く評価されている。
▼釧路鶴野支援学校(櫻田拓也校長、児童生徒数105人)
平成26年度の開校以来、聴覚障がいのある乳幼児の早期教育に取り組むとともに、釧路・根室地域の幼児教育施設や小・中学校および高校において、障がいのある子どもへのパートナーティーチャー派遣事業を実施したり、同校教諭が特別支援教育にかかる各種研修会の講師を担ったりするなど、自校のみならず、釧路・根室地域の特別支援教育の充実に向けて積極的に取り組んでいる。
特に、パートナーティーチャー派遣事業では、釧路管内の20校を超える幼児教育施設や小・中学校および高校を定期的に訪問し、相談の対象となる子どもの状況を授業の様子や学習環境などを通して丁寧に把握し、各学校の教員と連携を深めながら指導の具体的な方法等について考え、取組を支援するなど、子どもの資質・能力の育成に、大きな成果を上げている。
また、小・中学校や地域食堂「つるクール食堂」、企業等での同校の子どもによるボランティア活動は、子どもたちの郷土愛を育み、地域社会で働き続け、自立した生活を送るための知識や技能を育成する取組として、高く評価されている。
【社会教育】
▼釧路茶道協会(辻真園会長、会員数444人)
平成27年に流派の垣根を越えて茶道団体を横断的に結び付ける団体として設立されて以来、より多くの地域や学校で茶道教室等を実施するなど、茶道文化を次代へ継承する活動を展開するとともに、日本古来の伝統文化である茶道への理解を深め、そのよさを広めるため、様々な活動にも積極的に取り組んでいる。
特に、定期的に釧路市内の小・中学校を訪問し、茶道の歴史についての講話や作法、茶器などの道具の扱い方を体験する茶道教室を実施したり、外部指導者として茶道部や同好会の活動を支援したりするなどの活動を通して、子どもたちに日本固有の伝統・文化を尊重する心や豊かな情操を育むなど、大きな成果を上げている。
また、毎年開催される釧路市芸術祭の市民茶会において、各流派によるお手前を披露し、市民の生活の中に茶道文化を浸透させるとともに、諸団体の要請に応じて、様々な場面で茶道体験の機会を提供し、伝統文化のよさを広く啓発するなど、地域における文化活動を推進する取組も高く評価されている。
(道・道教委 2021-03-15付)
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