檜山局 2年度管内教育実践表彰 2団体4人に 特別賞も(道・道教委 2021-03-16付)
【函館発】檜山教育局は、令和2年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育では江差町立江差小学校のほか、教諭4人の実践を高く評価。社会教育では、令和2年度の地域学校協働活動推進にかかる文科大臣表彰を受けた奥尻町地域学び支援ネットが受賞した。また、特別賞を、「道民家庭の日絵画コンクール2020の小学生の部で最優秀賞に入選した近藤李莉さんが受賞した。受賞者はつぎのとおり。=敬称略=
【学校教育】
▼江差町立江差小学校(角田昌宏校長、児童数124人)
平成30年度から、道道徳教育推進校事業の推進校として、道徳教育を通じて児童の豊かな心の育成に向けて取り組んでいる。
特に、児童が自分ごととして考え、議論する道徳の授業づくりを組織的に進めたり、北海道版道徳教材『きたものがたり』を資料とした授業を公開したりするなど、道徳教育の推進体制の整備や指導方法の改善を図り、児童の豊かな心の育成を目指している。
また、本年度は、国語科における「書くこと」の指導の充実に向けて、年間を通して校内研究を進めることや、全学年において1日防災学校を実施し、児童の防災にかかわる知識・技能の定着はもとより、関係機関との連携体制の構築を図ることにより、管内全体の国語科教育や防災教育の充実に貢献した。
▼渡邉真理(厚沢部町厚沢部小教諭)
小学校外国語等巡回指導教員研修事業における巡回指導教員として、外国語教育の推進に努めている。
特に、児童の話す場面を重視した外国語活動および外国語科の授業づくりについて、巡回する各小学校において定期的に研修の場を設定し、講師を務めるなど、町内の小学校教員の外国語指導力向上に成果を上げている。
また、小・中・高校英語教育支援事業における合同研修会や授業研究会等に主体的に参加し、小学校から中学校への円滑な接続を図るために必要な小学校における指導内容や方法についての検討を行い、校種間の連携による児童生徒の英語力向上に向けた取組を進めるなど、管内の外国語教育の充実に貢献した。
▼濱隆紀(今金町今金小学校教諭)
授業改善推進チーム活用事業における授業改善推進教員として、学校全体の授業改善の取組に努めている。
特に、ICTの効果的な活用やチーム・ティーチングによる授業づくりにおいて、先進事例等を踏まえた授業改善の視点を他の教員に示すなど、教員の授業改善に向けた指導力の向上に成果を上げている。
また、令和元年度に教務主任と道徳教育推進教師を務め、教育課程の編成に向けた組織的な取組の構築や、道徳教育の計画的な推進に向けた指導計画の作成などに学校の中核として取り組むとともに、豊富な経験を生かして後輩教員の育成を進めるなど、管内の教員の組織的な学校運営への参画や指導力向上に向けた取組の充実に貢献した。
▼村田真希(せたな町北檜山小教諭)
授業改善推進チーム活用事業における授業改善推進教員として、学校全体の授業改善の取組に努めている。
特に、身に付けさせたい力を明確にした単元の指導計画の作成や1単位時間の指導の組立てについて、示範授業や校内研修における講師としての提言などを通じて、教員の指導力の向上に成果を上げている。
また、平成28年度檜山管内国語教育研究大会における授業公開や、平成30年度道国語教育研究大会函館大会における実践提言発表を行うとともに、国語科の専門性を生かし自校の図書室の充実を図り児童の読書への意欲を向上させるなど、管内はもとより、北海道の国語科教育の充実に貢献した。
▼十河幸喜(江差高教諭)
平成20年度から13年間、有朋高校の指導員として、通信制を選んだ地域の生徒に寄り添い、家庭や地域との連携を取りながら教育活動に邁進している。
特に、本年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため、様々な制約がある中、工夫して面接指導を展開した。不安に思う生徒達に丁寧に寄り添いながら導く手腕は、余人をもって代えがたいものがある。
平成28年度から、本校での指導に加えて、道立学校間連携によって上ノ国高校に派遣され、授業や部活動の指導に当たっている。
両校での指導や北海道高等学校文化連盟道南支部での活動をとおして、檜山管内、ひいては道南地域の美術教育に尽力し、芸術教育の発展に尽くしている。
【社会教育】
▼奥尻町地域学び支援ネット(阿部元大協働本部長、会員数184人)
平成29年度に地域全体で子どもたちの学びや成長を支えるネットワークとして設置され、社会教育関係団体や道家庭教育サポート企業、行政機関等が連携し、奥尻らしい学校づくりと地域づくりを目指した地域学校協働活動を推進している。
各学校においては、「ふるさとに学ぶ~地域が育てる奥尻の子」を各学校共通のテーマに掲げ、島の特色を生かしたふるさと教育や、地元企業と連携したキャリア教育の取組を支援している。
また、土曜日等の教育支援活動として、島の豊かな自然をフィールドとした自然体験活動や過去の津波災害を教訓とした防災教育など、島の人材や資源、歴史に学ぶおくしりチャレンジスクールを年間8回程度実施し、子どもたちの体験活動を推進している。
これらの取組が高く評価され、令和2年度に地域学校協働活動推進にかかる文部科学大臣表彰を受賞した。
【特別賞】
▼近藤李莉(乙部町明和小学校)
道青少年育成協会主催「道民家庭の日」絵画コンクール2020に出品し、小学生の部で最優秀賞である道知事賞を受賞した。
コンクールでは、絵画の題材として「一家団らんの様子、家族で家事の手伝いをしている様子、家族ぐるみの旅行の様子、さらにステイホーム中に家族と過ごした思い出など、家族の交流やほのぼのとした心温まるふれ合いの情景」を求めているが、出品した絵は「おじいちゃんが育てたおいしいぶどう」という題名の水彩画で、審査委員から、「家族みんなで過ごせることの喜びが、画面を通して伝わってくる温かい作品」と高い評価を受けた。
(道・道教委 2021-03-16付)
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