札幌市教委の３年度教員採用特別選考　臨時教員経験を考慮　一般選考　ICT活用力等加点

（札幌市 2021-03-17付）

　札幌市教委は、令和３年度の教員採用検査特別選考について、臨時教員経験を考慮した項目を新たに加えることを明らかにした。また、一般選考では、ＩＣＴ活用指導力の向上や、小学校における教科担任制などの導入を見据えた加点項目を新設する考え。教員の魅力発信に向けては、高校生向けの説明会や大学１年生から参観型の段階的なセミナーの開始も予定しており、計画的に優秀な教員の確保に努めていく。

　１月に文部科学省に設置した「“令和の日本型学校教育”を担う教師の人材確保・質向上に関する検討本部」において、萩生田光一文部科学大臣は、教員養成採用、研修の在り方について、「教師の魅力向上に向けた広報の充実などスピード感をもって実施していく」とした。

　市はこれまで、教員採用選考検査において採用年齢要件を引き上げたほか、受検地に東京会場を追加。プロモーションビデオ等のツールを活用した学校教育の魅力発信など、教員確保に向けて様々な取組を推進してきた。

　１６日の１定市議会予算特別委員会で紺野宏子教職員担当部長は、教員の魅力発信に向け、高校生向けに教員の仕事ややりがいについて伝える説明会を新たに実施するほか、大学生向けには教師夢プランを実施することを表明。授業参観などを通して、教職の魅力にふれることができるセミナーとして、大学１年生から段階的に実施していく予定であることを示した。

　現在、市立学校で勤務する臨時教員について、「現場での経験を重ね、即戦力となり得る人材」と強調。次年度実施する教員採用検査特別選考において、臨時教員としての経験を考慮する項目を新設することを明らかにした。一般選考で、ＩＣＴ活用指導や教科担任制の導入を見据えた加点項目を新設する考えも表明。

　学校教育現場に求められる優秀な教員の確保に向けて引き続き、計画的な採用に努めていくとした。

　くまがい誠一委員（公明党）の質問に対する答弁。

(札幌市 2021-03-17付)