後志局 教育実践表彰受賞者 6団体4個人に栄誉(道・道教委 2021-03-22付)
【小樽発】後志教育局は、令和2年度管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育部門で5団体4個人、社会教育・その他部門で1団体が栄誉に輝いた。8日にウェブ会議システムZoomを使って表彰式を開催した。当日の様子は今月31日までYouTubeで配信し、管内教育の充実・発展に貢献した功績を広く周知していく。受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=
◆学校教育
▼京極町立京極小学校(中田恭太郎校長)
「自分で考え、努力する子」「思いやりをもち、協力する子」「体をきたえ、行動する子」の育成を目指し、授業改善、温かい学校づくりなど学校全体の取組を進め、大きな成果を上げている。
特に、授業改善の取組として、学校全体で授業展開を統一した取組を進めることができるよう、課題解決型授業の型を示した京極スタンダードをもとに「京極小の学習の流れ」を作成し、全教職員一丸となった取組を進めるとともに、子どもの実態や各種調査結果の分析などの客観的な資料や教育局の指導助言に基づき授業を検証し、内容を全教職員で共有する取組を進めている。
また、公開研究会などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼共和町立共和中学校(宮本元仁校長)
学校教育目標「強く正しく美しい人(健康)、よく考え努力する人(創造)、志を立て根気強い人(自主)、よく働き協力する人(勤労)」のもと、具体的な方策と正確な評価によって、生徒を勇気づけ、自信をもたせ、個々のプライドへとつなげることを重点に学校経営を進め、大きな成果を上げている。
特に、校内授業改善推進委員会を立ち上げ、授業後の板書の写真や授業動画をもとに研修を深め、校内の統一した授業展開を確立するとともに、生徒の姿から授業を検証改善する取組、オンラインを活用した中学校教員による乗り入れ授業を通して小学生に中学校の学習の見通しをもたせる取組を進めている。
また、公開研究会などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼島牧村立島牧中学校(豊田一正校長)
学校教育目標に掲げた「よく考え、進んで学ぶ生徒」「からだを鍛え、健康で明るい生徒」「力をあわせ、心豊かな生徒」「粘り強く、やりぬく生徒」のもと、生徒一人ひとりのニーズに応じた指導・支援、地域等との協働による開かれた学校づくり、安全で安心な学校づくりに取り組み、大きな成果を上げている。
特に、島牧小学校と連携して実施する授業改善の取組をまとめた「島牧スタンダード」を作成したほか、小中授業交流会を実施するとともに、村教育研究会において発表の仕方、意見の聞き方などをまとめた「みんなでがんばる しままきっ子 授業のやくそく“これだけは!”」を作成し、小中間で学習規律や授業の流れを統一化する取組を推進している。
また、公開研究会などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼小樽水産高校(木村司校長)
創立115年を超える伝統と道内の水産・海洋教育の拠点校として教育活動を展開し、授業改善を通した教員の資質向上と確かな学力の育成や地域貢献に資する人材の育成を推進し、大きな成果を上げている。
特に、北海道産のサンマ、サバ、サケ等の原材料を用いた水煮、味付け、蒲焼きなどの缶詰製造実習を行い、収穫祭やマリンフェスタなどの地域イベントや学校祭等で購買者に産地、製造方法、加熱時間等を説明するなどして、安全・安心な製品であることを説明しながら商品販売実習に取り組むなど、地域振興の一翼を担う取組を進めている。
また、各種事業を通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内および全道に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼真狩高校(西村博幸校長)
創立72年を迎える歴史の中で“わが村の高校”として、地域の期待と要望を受けた教育内容の再編と充実を図り、地域と密接に連携した農業高校のモデル的高校として、専門教育への資質・能力向上に加え、地域の発展や産業・文化への貢献など、地域に愛され必要とされる温かい学校づくりへの取組を進め、大きな成果を上げている。
特に、専門教育への資質・能力向上の取組については、持続可能な開発目標(SDGs)へ効果が見込まれるGAP(農業生産工程管理)認証取得など専門的な知識や技能の向上を図り、生徒の興味・関心を深める取組を進めている。
また、公開研究会などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼渡邉大二郎(小樽市立高島小教諭)
授業改善推進チームの一員として、児童の学力向上に積極的に取り組む小学校を巡回し、それぞれの学校に勤務する教職員の授業力向上につながる指導助言を行うとともに、学校経営の基本方針に基づき、学校の教育課題を的確に把握し、授業力向上に焦点を当て、児童にとって「楽しく」「分かる」授業づくりを学校全体に広げる取組を進め、大きな成果を上げている。
特に、本年度は学校の臨時休業の長期化に伴い、推進チームが発行している便りで、「授業における学習活動の重点化(授業と家庭学習を結ぶ)」を紹介したことや、自らもT1として示範授業を行うなど、児童の学びの保障の取組に大いに貢献した。
また、公開研究会などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼佐藤充(小樽市立銭函小教諭)
平成30年度から算数専科加配教員を務め、担任と連携を図ったチーム・ティーチングや、専科授業によって主体的・対話的で深い学びの視点による授業改善に取り組み、大きな成果を上げている。
特に、研究部員として校内研究の一翼を担い、授業展開の全校統一、学習規律の定着、家庭学習の充実など、学校組織としての学力向上に関する取組を推進し、公開研究会では、算数専科として授業者を務め、その指導力は高く評価されている。
また、公開研究会や各種研修などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼菊地洋平(蘭越町立蘭越中教諭)
長年にわたり、英語教諭として校内はもとより蘭越町全体の英語教育の充実に取り組み、令和元年度には道学力向上支援事業(英語力の向上支援)において、パフォーマンステストハンドブックの作成に尽力し、指導と評価の一体化を図ることで授業改善を推進し、大きな成果を上げている。
特に、本年度には蘭越町CAN―DOリストの活用方法について検討し、その観点に基づいて町内小学校に乗り入れ指導を行うなど創意工夫ある教育活動を推進している。
また、各種研修会などを通じて、これまでの取組を広く発信し、その成果を管内に普及させるなど、管内教育の充実に大きく貢献している。
▼笹木克己(蘭越高教諭)
平成30年に同校の教員として採用されてから、英語教諭として校内はもとより蘭越町全体の英語教育の充実に取り組み、令和元年度には、町外国語教育連携推進会議において、町CAN―DOリストの作成に尽力するなど授業改善の推進に大きな成果を上げている。
特に、本年度はCAN―DOリストの観点に基づき、蘭越中学校に乗り入れ指導を実施し、英語のディベート活動を授業に取り入れ、生徒の達成感を醸成させ、主体的に学ぶ力を育成させる授業を構築するなど、英語教育の振興と充実に大きく貢献している。
◆社会教育・その他
▼神恵内村学校運営協議会(橋本誠会長)
学校と地域がどのような子どもを育てていくのかという目標を共有し、「神恵内村の宝物である未来を担う子どもたちのために何ができるか」を合言葉に、地域と保護者が一体となり、子どもたちと共に地域課題を学習する機会を構築するなど、学校を核とした地域づくりを進め、大きな成果を上げている。
特に、学校の応援団としての関係を構築するため、学校や子どもたちに向けた応援メッセージを作成し、地域と学校の両者の関係をより近いものにする絆づくりに取り組んでいる。
また、学校運営協議会を軸とした取組が今後コミュニティ・スクールを導入する管内町村にとっての参考事例として紹介されたことや、学校や子どもたちに対する学校運営協議会委員の思いが後志教育局のPR動画に盛り込まれるなど、他町村におけるコミュニティ・スクール導入促進に大きく貢献している。
(道・道教委 2021-03-22付)
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