【解説】共通テスト　７教科２１科目に

（解説 2021-03-26付）

　大学入試センターは、高校の新学習指導要領に対応した令和７年度大学入学共通テストからの出題教科・科目を公表した。従来の６教科３０科目に、新たに「情報」を加えた７教科２１科目に再編。ＣＢＴ（コンピュータ等で実施する試験）でなく、紙媒体で実施する方針を示した。今後、文部科学省において高校、大学関係者などによる協議を踏まえ決定する。

　高校では４年度から新学習指導要領が年次進行で実施。

　大学入試センターは、高大接続改革の趣旨、少子化による受験者人口の減少などを踏まえ、新要領に対応した大学入学共通テストの出題教科・科目を検討。関係団体などの意見を聴取し、２４日に方針を示した。

　普通科、専門学科、総合学科に共通する各教科のうち、国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語、情報の７教科２１科目を出題の対象とし、各教科の必履修科目、選択科目の中から出題する。

　地理歴史は現行の６科目から「地理総合、地理探究」「歴史総合、日本史探究」「歴史総合、世界史探究」の３科目に、公民は新たに公共を加えた「公共、倫理」「公共、政治・経済」の２科目に再編する。

　ＣＢＴ化には均質で質の高い受験環境の確保、トラブル発生時の対応体制の整備などの課題を検討する必要があるとし、７年度は紙媒体で試験を実施する。記述式問題の導入や英語４技能の評価に関しては、文部科学省の大学入試のあり方に関する検討会議の検討を踏まえ、必要な対応を行うとした。

　センターホームページでは、「歴史総合」「地理総合」「公共」「情報」のサンプル問題を掲載。センターは大学に対し、個別学力検査などの情報提供を例年より前倒しして行うよう協力を求める。

(解説 2021-03-26付)