利用者情報に関する問題発覚受け　LINE相談など休止　札幌市　電話等で通常対応

（札幌市 2021-03-29付）

　札幌市は、無料通話アプリＬＩＮＥの利用者情報に国外の技術者などがアクセスできる問題の発覚を受け、子どもアシストセンター事業のＬＩＮＥ相談など３事業を休止することを決定した。休止期間は２６日から相談者が安心して利用できる状況となるまでとしており、休止期間中は電話、メール、面談で通常どおり相談対応を行う。

　市が中止を決定した３事業は、主に子どもや若年層を対象にLINEを活用した相談事業を展開しているもの。①市子どもアシストセンター相談事業のLINE相談②男女共同参画センターのガールズ相談③市若年支援総合センターの若者向け総合相談―の３事業となっている。

　①は、平成３０年度から試行実施を重ね、昨年４月に事業化。市内居住の１８歳未満の子どもを対象に、友人関係の悩みやいじめなど、身の回りの様々な相談に対応してきた。

　②は、中学生、高校生、大学生など若年女性を対象にセクシャリティや、人間関係など多様な悩みに女性相談員が対応。例年、学校の春季休業期間に実施している春の相談について、あす３０日まで実施する予定としていたが中止した。

　③は、１５歳から３９歳までの若者を対象に進路や就職をはじめとした若者が抱える様々な悩みについて、相談対応を行っている。

　市は、個人情報を取り扱う観点から、相談者が安心して相談できる状況となるまで、これらの事業の原則休止を決定。

　なお、個人情報を取り扱わず、市民への情報発信のみを目的にLINEを活用している事業は今後も継続していく。

(札幌市 2021-03-29付)