【解説】こども庁 創設へ検討(解説 2021-04-06付)
子ども・子育て関連の政策を一元的に担当する「こども庁」創設に向け、菅義偉首相は5日の参議院決算委員会で「縦割りを打破し、組織の在り方を抜本的に考えることが必要」との認識を示し、自民党内で検討を進める考えを示した。
子ども関連の施策は、保育園・学童保育や医療は厚生労働省、警察庁、幼稚園と学校は文部科学省、法務省、総務省など関係省庁がそれぞれ所管している。
今月1日、自民党の若手議員が中心となり「こども庁創設に向けた緊急提言」として、専任の所管大臣によって率いられるこども庁を創設し、子どもの虐待、自殺、事故、不登校、いじめ、貧困、DV,非行、教育格差などの網羅的・一元的把握と医療・保健・療育・福祉・教育・警察・司法などの子ども関連施策の総合調整、政策立案、施策進行の強い権限をもたせるよう菅首相に提案。菅首相は、党内において具体的な検討を行うよう指示した。
萩生田光一文部科学大臣は2日の記者会見で、今後、党において確固とした議論が行われるよう期待した上で「いずれにしても大切なことは、未来を担う子どもたちを社会全体で支えていくということ。政府全体として子ども関連政策をしっかりと前に進めていくことが重要だ」と述べ、今後の議論に注目していくとした。
菅首相は5日の参議院決算委員会において、児童虐待の問題では文科省、内閣府、警察庁、厚労省、総務省などの省庁が関係していることを踏まえ「子どもたちのために何が必要なのか、そうした視点に立って縦割りを打破し、組織の在り方を抜本的に考えることが必要」との認識を示した。
「党内において、日本の未来という大きな視点に立って、さらに検討を進めてもらいたい」と述べた。
(解説 2021-04-06付)
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