【解説】文科省 通学路安全確保の報告書(解説 2021-04-13付)
文部科学省は、『地域における通学路の安全確保の方策等についての調査研究報告書』をまとめた。スクールガード・リーダーなどの人材がいる地域ほど安全確保に向けた取組が継続する一方、人材の高齢化などの課題を指摘。活動者の維持・確保の方策の必要性を挙げ、関係機関・団体による支援の在り方を示した。
各地域・学校における児童生徒の安全確保に向けた取組を調査・把握し、今後の通学路における児童生徒の安全確保の在り方を示し、国による今後の支援を検討するため調査した。
アンケートでは、令和2年度に国の地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業を実施した自治体を調査。事業の実施率は都道府県42・6%、市町村20・7%で、都道府県では「スクールガード・リーダーによる巡回指導の実施や連絡協議会の開催」、市町村では「子どもたちの見守り活動の実施」の取組が最も多い。
スクールガード・リーダーは元警察官や元校長などが多く、スクールガードはPTAに所属する人の割合が最も高い。これらの人材が活動する市町村で取組が継続する傾向が高い一方、高齢化や担い手不足などの課題が指摘された。
通学路における児童生徒の安全確保に向けた事例調査では、19の自治体で活動しやすい環境づくりや活動者の意欲向上に向けた取組を調べた。活動者の維持・確保のため、感謝の会の開催や学校行事への招待などの事例が報告され、補助金、研修会や意見交換会における活動方法・取組事例の共有など国・都道府県の支援が必要としている。
これらを踏まえ、持続可能な通学路の安全確保に向けた担い手対策、保護者・地域住民のかかわり方などを整理。行政・学校において、活動者の意欲向上、活動情報の積極的な発信・募集の必要性を挙げている。
(解説 2021-04-13付)
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