【解説】修学支援新制度で進学率上昇(解説 2021-04-15付)
萩生田光一文部科学大臣は13日の記者会見で、高等教育の修学支援新制度の開始に伴い、令和2年度における住民税非課税世帯の進学率が推計で48~51%と2年前と比べ7~11ポイント上昇したことを明らかにした。4月から在学生を対象とした募集を開始するほか、4月下旬には来年度進学予定者向けの募集を開始する予定。
平成31年5月の大学等における修学の支援に関する法律成立に伴い、2年度から高等教育の修学支援新制度を開始。住民税非課税世帯(年収270万円未満)とそれに準ずる世帯の学生を対象に、授業料・入学金の減免と返還を要しない給付型奨学金を大幅に拡充した。
減免する授業料と給付型奨学金の支給額は国公立と私立、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校で異なり、住民税非課税世帯における国公立大学では入学金は約28万円、授業料は約54万円減免となる。支援対象となる学校は文部科学省ホームページで確認できる。
萩生田文科大臣は記者会見で、2年度は27万人に支援したことを説明。
制度導入の効果は引き続き詳細に分析する必要があるとした上で、住民税非課税世帯の進学率は推計値で48~51%と制度導入前の平成30年度の約40%から7~11ポイント程度上昇したと説明した。
対象者のアンケートでは、「新制度がなければ進学は諦めていた」が34・2%、「新制度がなければ今の学校より学費や生活費がかからない学校に進学した」が26・2%となり、支援が必要な子どもたちの進学を後押ししたとの認識を示した。
本年度は中間所得層に対する支援の実施状況も検証して大学等へのアクセス状況などを調べ、機会均等を検討していくとした。
(解説 2021-04-15付)
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