【解説】教師不足の実態 初調査へ(解説 2021-04-08付)
萩生田光一文部科学大臣は6日の記者会見で、公立小学校全学年における少人数学級の導入を受け、教師不足の実態を把握する初の全国的な調査を開始するとした。調査項目として教師の不足数、不足要因や解消に向けた各地の取組などを想定し、来月から調査を開始するとした。
3月に公立義務教育諸学校の学級編制および教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律が制定。令和3~7年度の5年間で、公立小学校の全学年の学級編制の標準が40人から35人へと段階的に引き下げられることとなった。
文部科学省は5年間で約1万4000人の教職員定数の改善を試算しており、今後、教職員定数の適正管理と優秀な教員人材の確保のため国と地方が協議する場を設置し、定期的に検証改善を図るとしている。
記者会見で萩生田大臣は、年度当初に小学校の学級担任が不足し、他の教員が対応する厳しい状況が生じていることを踏まえ、教師不足に関する全国的な実態を把握するための調査を実施する考えを表明。
想定している調査項目として①教師の不足数②不足数のうち小・中学校のそれぞれの教科担任の不足数③教師の不足する要因④教師不足の解消に向けた取組―を挙げ、来月から調査を開始し、可能な限り早期に結果を公表するとした。
教師が不足する要因として、産休や育休の取得者数や特別支援学級の増加による見込み以上の必要教室数の増加、人口構造の変化に伴う生産年齢人口の減少などを挙げ、3年度から担任の教師がいない事態を防ぐため、確実に検討を進めていくとした。また、今期の中央教育審議会で教師の養成・採用・研修の在り方に関する検討が始まったことから、既存の在り方にとらわれず、質の高い教師の確保へ検討を進めるとした。
(解説 2021-04-08付)
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