【解説】性暴力防止へ教材 文科省等(解説 2021-04-20付)
文部科学省と内閣府は、生命(いのち)の安全教育のための教材と指導の手引きを作成した。子どもたちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう新たに作成したもので、発達段階に応じ、幼児期、小学校、中学校、高校などそれぞれ作成。文科省ホームページに公開しており、性暴力の防止に向け積極的な活用を呼びかけている。
性犯罪・性暴力対策強化のための関係府省会議は令和2年6月、性犯罪・性暴力対策の強化の方針を決定。これに基づき文科省は、全国の学校で「生命の安全教育」を推進している。
教材は、生命の尊さを学び、性暴力の根元にある誤った認識や行動、性暴力が及ぼす影響などを正しく理解した上で、生命を大切にする考えや自分や相手、一人ひとりを尊重する態度などを、発達段階に応じて身に付けることが目的。各学校の判断で教育課程内外の様々な活動で活用でき、学校・地域の状況などに応じ内容の加除・改変を行って使用できる。
教材は、「幼児期」「小学校(低・中学年)」「小学校(高学年)」「中学校」「高校」「高校(卒業直前)、大学、一般」の6種類。特別支援教育では児童生徒の障がいの状態や特性、発達状態などに応じて個別指導を実施する。
幼児向け教材は、自分と相手の体を大切にするため「水着で隠れるところは自分だけの大事なところ」などと生活の場面で説明。中学生・高校生向け教材では性暴力が起きないよう自ら考え、行動しようとする態度や、性暴力が起きたときの適切な行動力を身に付けるため、登場人物がどのように行動すべきか考える事例も掲載した。
萩生田光一文部科学大臣は16日の記者会見で「資料を活用し、性暴力の防止につなげていきたい」と述べた。
(解説 2021-04-20付)
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