【解説】青少年のネットリテラシー調査

（解説 2021-04-23付）

　総務省は、令和２年度の青少年のインターネット・リテラシー指標等にかかる調査結果を公表した。

　総務省は、ネット上の危険に対応するための能力を可視化するため、平成２３年度にテストを指標として開発し、毎年、高校１年生を対象に、青少年のインターネット・リテラシーを測るテストを、インターネット等の利用状況に関するアンケートと併せて合わせて実施している。２年度は、公立・私立など７４校、１万２４９９人を対象とした。

　結果をみると、全体の正答率は前年度比３・３ポイント増の７２・０％で、過去５年間の平均を上回った。項目別の正答率は、「不適切利用リスク」以外すべての項目において、２７年度以降、最も高い結果となった。

　特に、「不適正取引リスク」「セキュリティリスク」の上昇幅が大きかった。

　インターネット利用実態をみると、９８・８％がインターネット接続機器としてスマートフォンを保有。特に、タブレット型パソコンは急増した。

　保有するインターネット接続機器のうちで最もよく利用する機器は、９４・３％がスマートフォンだった。

　フィルタリング利用状況については、スマートフォンを利用している生徒のうち、７９・５％が認知していることが分かった。

　８０・５％がフィルタリングを肯定的にとらえている一方で、８・１％が否定的だった。否定的な意見としては、「使いたいサイトやアプリを利用できなくなるから邪魔なもの」などが上がった。

　インターネット利用実態とILAS結果（クロス集計）では、スマートフォンの平日１日当たりの平均利用時間は、２～３時間未満が最も多く、他の機器に比べて利用時間が長いことなどが分かった。

(解説 2021-04-23付)