【解説】子に対する前兆事案　３月末

（解説 2021-05-06付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（３月末現在）をまとめた。１月からの累計で、前年同期比３１件増の１２１件だった。

　前兆事案は、子ども（１３歳未満）等を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　３月は、道内で前年同期比７２件増の８２件を受理。１月からの累計では、３１件増の１２１件を受理した。

　態様別にみると、「声かけ」が４５件と最も多く、全体の３７・２％を占める。次いで「つきまとい」が１９件で１５・７％、「容姿の撮影」が１８件で１４・９％、「痴漢、身体接触」が１５件で１２・４％、「身体露出」が１３件で１０・７％、「ストーカー等」が１件で０・８％、「その他」が１０件で８・３％だった。

　発生時間帯は「午後３時台」が３９件で最多。次いで「午後２時台」２７件、「午前６～８時台」「午後４時台」がそれぞれ１６件などとなった。

　発生場所は「道路（歩道）上」が９８件で８割以上を占める。次いで「公園」が１２件、「建物内」が６件、その他が５件。

　発生時の子どもの状況をみると「登校・下校時」が７７件で６割超を占め最多。「習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が２１件、「遊戯中」が１８件、「その他」が５件で続いた。

　警察署別の受理件数では、全道合計１２１件のうち、札幌方面の２８警察署が８４件で最も多かった。

　道警本部は、不審者に遭遇した際は防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせること、身の危険を感じた際は、近くの店や家に避難することを指導するよう求めている。また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2021-05-06付)