T―base開設で小玉教育長訓示　挑戦心で試行錯誤を　１２日から遠隔授業同時配信

（道・道教委 2021-04-08付）

　道教委の小玉俊宏教育長は６日、道庁別館で道高校遠隔授業配信センター（T―base）開設に当たって訓示した。「チャレンジ精神をもって試行錯誤を繰り返し、本道の遠隔授業を確立してほしい」と期待。子どもたちが地元で夢を実現できる環境の整備に向け、センター、各受信校がともに前進するよう呼びかけた。１２日から遠隔授業の同時配信を開始する。

　道高校遠隔授業配信センターは、道内どの地域においても多様で質の高い教育を提供するため、専任の教員による遠隔授業を小規模の道立高校に同時配信するもの。

　この日、道庁別館、有朋高校と受信校２７校を遠隔会議システムで接続して訓示した。

　小玉教育長はセンター職員に対し、全国でも例のない規模での遠隔授業の同時配信となることから「数々のハードルもあると考えるが、“まずはやってみる”というチャレンジ精神をもち、遠隔授業のパイオニアとして試行錯誤を繰り返し、本道の遠隔授業を確立してほしい」と激励した。

　受信校の教員に対しては、遠隔授業を最大限に活用して地域の未来を切り拓く人づくりを支援するとともに、生徒を身近に支え、生徒に寄り添い、成長を見届けることで、遠隔授業に命を吹き込む教育実践を進めるよう期待した。

　その上で「子どもたちが地元で夢をかなえ、ふるさとで育ち、大きく羽ばたくことができることを共通の目標として、T―baseと各受信校がつながり、共に前進していこう」と述べた。

　続いて、センター長を務める有朋高の元紺谷尊広校長は「地理的距離が離れていても、生徒に心の通う最高の授業を配信したい」と抱負を。

　最後に、受信校を代表して月形高校の宮﨑円校長があいさつ。T―base設置によって「国公立大学を志願する生徒のための授業が可能になった」と感謝の言葉を述べ、「遠隔授業の配信が地元で頑張る子どもたちと、高校を支える各教育委員会、高校の応援者すべての人を照らす光となってほしい」と期待した。

　T―base開設後の第１回となる遠隔授業の同時配信は１２日に実施する予定。映像や音声を双方向でライブ配信できる通信機器を利用し、専任の教員による授業を配信する。

(道・道教委 2021-04-08付)