小中一貫教育コーディネーター　ひな形は目指す子の像　札幌市教委が事業説明会

（札幌市 2021-04-23付）

守本氏がコーディネーターの重要性を伝えた

　札幌市教委は１６日、STV北２条ビルで令和３年度小中一貫した教育コーディネーター配置事業説明会を開いた。前年度、コーディネーターとして成果を上げた守本幸弘氏が自身の経験を踏まえて効果的な取組を紹介し、「目指す子ども像が小・中学校接続のひな形」と指摘。３５人のコーディネーターは、小中一貫した教育の仕組みづくりについて学んだ。

　市教委は前年度から、小中一貫した教育コーディネーター配置事業を開始。市内９７中学校区を基本に、中学校に進学する小学校をパートナー校として、小中一貫した教育の推進に向け取組を推進している。実施に当たっては、教職員の負担軽減のため、有償ボラティアであるコーディネーターを配置。パートナー校における連絡体制の構築・支援や、地域と学校間のネットワークの構築に取り組んでいる。

　本年度、新たにコーディネーターとなった人も含め、事業概要や役割を伝える説明会を実施。

　はじめに相沢克明学校教育部長があいさつ。「パートナー校の地域の実情に合った、効果的で持続的に取り組むことのできる小中一貫した教育の仕組みづくりに取り組んでほしい」と呼びかけた。

　続いて、大巻太一義務教育担当係長が基本方針および事業概要や活動内容、活動報告の方法を説明。パートナー校への情報発信に向け、パートナー校管理職会議や合同研修会の設定・開催など、コーディネーター業務の手順を伝えた。

　効果的な活動の実施に向け、前年度５地区１６校でコーディネーターを務めた守本氏が具体的な活動内容を説明。

　会議開催の時期や時間の目安のほか、経験上実効的だった活動を紹介。また、中学校教員による小学校への乗り入れ授業や小学生の夏季休業期間における部活動体験、中学校長の小学校訪問などを企画した経験を振り返った。

　「各校区での目指す子ども像が小・中学校接続へのひな形となる」とした上で、「コーディネーターが各校の教職員と親しくなることを通して、異校種から様々なことを学ぶことが重要」と伝えた。

(札幌市 2021-04-23付)