オホーツク局 いじめ問題対策協議会 ICT等活用し支援 北見市南中の取組紹介も
(道・道教委 2021-06-07付)

いじめ問題等対策連絡協議会
構成員13人が出席した

 【網走発】オホーツク教育局は2日、令和3年度第1回地域いじめ問題等対策連絡協議会をオンライン開催した。構成員13人が出席。新たにICT等を活用した取組の充実を盛り込んだ本年度の重点を踏まえ、今後の取組などについて協議した。また、北見市立南中学校の安田吉雄教頭が実践発表し、ICTを活用した不登校生徒などへの支援や、いじめアンケートの実施などの取組を紹介した。

 野上義秀局長は開会あいさつで、いじめ等の問題への対応について「よりよい人間関係の構築に向けた児童生徒のコミュニケーション能力を育成する活動の充実、児童生徒の悩みに寄り添い、いじめ・不登校の早期発見・早期対応に向けた支援体制の充実が求められている」と述べ、ICTを活用した学習支援および相談支援、関係機関と連携した支援体制の充実などの重要性を強調。

 「協議会としても、本年度の重点2点を踏まえ、生徒指導上の諸課題の解決に向けて、オホーツク心の教育推進月間を中心に据えた具体的な取組の充実に努めていきたい」と述べ、きたんのない意見を求めた。

 続いて、義務教育指導班の生田裕章指導主事が、管内におけるいじめ・不登校の状況や本年度の重点について説明。

 重点には、①いじめの未然防止に向け、児童生徒が考え、議論する主体的な活動を推進し、児童生徒のコミュニケーション能力を育成する取組の充実②道や市町村が策定するいじめ防止基本方針を踏まえ、いじめ・不登校の早期発見・早期対応に向けた関係機関との連携による支援体制および学校外でのICT等を活用した相談支援や学習支援に関する取組の充実―の2点を示した。②では、ICT等を活用した取組を新たに盛り込んだ。

 協議に移り、出席者が重点を踏まえた取組について説明した。

 実践発表では、北見市立南中の安田教頭がICT等を効果的に活用した学習支援の取組を説明した。

 南中は、教師用端末導入後のことし2月、生徒に端末を貸与してリモートで授業に参加させるなど、ICTを活用した不登校生徒に対する対応を試行的に行ってきた。

 生徒用1人1台端末が導入された本年度からは、授業等で積極的に活用を進めており、「別室登校の生徒も授業にリモートで参加したり、課題を提出したりすることが可能」と説明した。

 このほか、いじめアンケートを「ロイロノート」の機能を活用して実施。「誰の回答か一目で把握できる。また、結果を表計算ソフトに出力できるため、業務削減にもつながった」と効果を伝えた。

 今後、「様々な生徒の実態に対応できる活用法を考えていきたい」と述べ、不登校や療養中・入院中の生徒に対する手立てを考えていく必要性を示した。

(道・道教委 2021-06-07付)

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