道教委が医進類型指定校連絡協議会 希望生徒への支援充実 本年度の実施計画を確認
(道・道教委 2021-06-08付)

医進類型指定校等連絡協議会
指定校や3医育大学などをオンラインで結び開催

 道教委は3日、本年度医進類型指定校等連絡協議会をオンライン開催した。指定校と協力校15校の校長、道内3医育大学(北海道大学、札幌医科大学、旭川医科大学)の職員など約50人が出席。道教委担当者が本年度実施計画を説明したほか、指定校による実践発表、道外視察報告、研究協議などを実施。コロナ禍においても、医師を目指す生徒に対し、創意工夫しながら支援の充実に努めていくことを確認した。

 医学部進学を目指す生徒を支援する地域医療を支える人づくりプロジェクト事業の一環。地域の医師不足という喫緊の課題を踏まえ、地域医療を支える人材の育成を目指すもの。

 協議会は、医進類型指定校と協力校における教育課程の編成・実施や指導方法の工夫改善の状況などについて情報交換や研究協議会等を行い、医進類型指定校と協力校の取組を支援するとともに、事業の円滑な実施を図ることがねらい。

 本年度は、前年度に引き続き、医進類型指定校として岩見沢東高校など9校、協力校の札幌北高校など6校が取り組む。

 開会式冒頭、柴田亨高校教育課長があいさつ。前年度までの13年間で指定校の医学部・医学科への進学者が793人であることを伝え、「今後も地域医療を支える取組の成果がより一層注目される」と強調。 

 その上で、各学校に成果と課題を検証し、地域医療への貢献を志す生徒の進路希望の実現に向け、指導方法の振り返り、授業改善などを図るよう求めるとともに、「今後も、北海道の医師を目指す子どもたちを支援していく」と呼びかけた。

 続いて、高校教育課の岩渕啓介主査が本年度の実施内容等について説明し、コロナ禍の中、「原則、講義と講演を予定している」と報告。

 取組の一つ、メディカル・キャンプについて8月上旬にオンラインで実施する方向で検討していることを伝えた。「可能な限り多くの生徒に参加できる機会を提供した」とする一方で、地域の実情や感染状況等を考慮して取組を進めていくことを確認した。

 このあと、実践発表では函館中部高校の小林真奈美教諭と鈴木宏伸教諭が「医進類型指定校としての組織的な取組~コロナ禍での実践報告」について発表。小林教諭は、前年度、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、実施計画を見直し、オンラインを活用してメディカル講座や松前病院医療体験などを実施したことを紹介。「少しでも生徒たちにとって具体的なイメージをもたせられる機会が提供できた」と、一定の効果を上げたことを報告した。

 鈴木教諭は、9~10月に高校生メディカル講座を予定し、全学年のほか、管内の各高校・中学校にも参加を呼びかけることを伝えた。また、医学部を目指す2年生がテーマを設定して1年間かけて探究する学校設定教科SS研究発展を進めるほか、医学部生招へい事業の検討、学校独自企画の1・2年生を対象とした松前病院との座談会などを予定し、実施方法について検討していることを説明した。

 続いて、釧路湖陵高校の加藤知有教諭が昨年9月道外視察として山形県立山形東高校と宮城県仙台第二高校を訪問したことを報告した。

 このあと、指定校と協力校が合格者の推移や進学希望者等に対する特色ある取組について研究協議したほか、医育大学と保健福祉部が情報提供を行った。

(道・道教委 2021-06-08付)

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