道教委 新教育推進計画を諮問 SDGs推進新設 3分類21項目に再構築(道・道教委 2021-07-14付)
年度内に計画の骨子を作成する
道教委の倉本博史教育長は13日、札幌市内の道第2水産ビルで開いた第8期第6回道教育推進会議で、令和5年度からスタートする新たな道教育推進計画の策定を諮問した。現行の6分類30項目から3分類21項目に再構築し、「SDGs(持続可能な開発目標)の推進」の項目を新設するなど新計画の方向性を確認。委員からは、ICT活用能力の地域間格差の拡大、ICTを活用した教員研修の充実を課題とする意見が挙がった。
道教育推進計画は、本道が目指す教育の基本的な理念や目標を示し、教育課題の解決と地域創生の実現に向けた教育の全体像を示すもの。現行の計画が4年度で完了することから、5~9年度を計画期間とする新たな計画を策定する。
開会に当たり倉本教育長は、情報技術やグローバル化の進展、新型コロナウイルス感染症の影響などの社会状況の変化、学校におけるICTの有効活用などの観点を十分に考慮して新計画を検討する必要があるとし、委員から幅広い意見を求めた。
つぎに、倉本教育長が新たな道教育推進計画の策定の諮問書を大野栄三会長(北海道大学大学院教育学研究院教授)に手渡した。
新たな道教育推進計画のたたき台を示し、道民への教育施策の理解促進を図るために簡潔で分かりやすい構成に再構築する方針を確認。現行の6分類から「子どもたちの生きる力を引き出す教育の推進」「学びの機会を保障し質を高める環境の確立」「地域と歩む持続可能な教育の実現」の3分類に再編・統合する。
施策項目では、新たに「SDGsの推進」の項目を設定。統合・分類によって従来の30項目から21項目に変更する。
委員からは、主体的・対話的で深い学びの定着、AI・データサイエンス教育、STEAM教育に関する記載の充実を求める声が上がった。
また、ICT活用能力の地域間格差が拡大し、教育の機会均等が失われる可能性を懸念する意見や、情報化社会で求められる能力の育成の計画の位置付け、ICTを活用した教員研修の充実の必要性を指摘する意見も挙がった。
このほか委員からは、語学力の育成のみならず、異文化への理解促進を図る交流機会の拡大を求める声も。学校・大学・企業も含めて北海道の子どもの教育の在り方を協議するコンソーシアムの構築を提案した。
次回会議は8月20日に開催予定。本年度中に計画の骨子を作成する。4年に素案、原案を作成し、パブリックコメントを経て計画案を作成。5年1~2月に道教委に答申し、同年3月の策定を目指す。
このほか第6回会議で道教委は、6月に書面開催した前回会議での委員の意見を報告。2年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書原案を示した。
(道・道教委 2021-07-14付)
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