オホーツク局 文書一括印刷用PDF化 「効果ある」84・6% 市町村教委にも導入呼びかけ
(道・道教委 2021-07-13付)

 【網走発】学校あて文書の一括印刷用PDF化にに取り組んでいるオホーツク教育局は、取組効果を検証するアンケート結果をまとめた。独自に3月下旬に開始して以降、6月末時点で調査したもの。業務負担の削減効果について、「とても効果がある」「効果がある」と回答した割合が全校種合わせて84・6%に上った。1週間における削減時間は、「30分~1時間」が最も多く42・4%だった。「ほかの部署や機関にも広がってほしい」などの声が寄せられたことを踏まえ、オホーツク局は管内の市町村教委などにマニュアルを提供するなど、導入に向けた検討を呼びかけている。

 教育局をはじめとする行政機関から学校あてに送付する文書は、鑑文、調査票、別添資料など、複数の添付ファイルに分かれていることが多い。

 担当者がファイルを一つ一つ開封・印刷する手間など、学校運営にかかわる業務の中で事務処理負担の多さが課題となっていたことを踏まえ、オホーツク局はことし3月下旬から、学校あての送付文書で添付ファイルが複数にわたるものについて、一括で印刷できるようPDF化を進めている。

 取組の効果について検証し、今後の改善に生かすことを目的にアンケート調査を実施。6月24に調査表を配布し、7月2日までに回収。7月6日までに集計した。管内小・中・義務教育学校の教頭125人、高校・特別支援学校の事務職員77人を対象とし、教頭108人、事務職員74人の計182人から回答を得た。

 業務負担の削減効果について、「とても効果がある」「効果がある」と回答したのは全校種合わせて154人で、84・6%に上った。

 校種別にみると、小学校で59人(93・7%)、中学校で38人(92・7%)、義務教育学校で3人(75・0%)、高校で45人(76・2%)、特別支援学校で9人(60・0%)。特に、教育局からの送付文書の割合が多い小・中・義務教育学校で高い傾向を示した。

 1週間における削減時間については、「30分~1時間」と回答した人数が最も多く、67人(42・4%)だった。最も長い「2時間以上」と回答したのは、18人(11・4%)となった。

 自由記述欄でも、「印刷にかかる時間が短くなり助かる」「添付ファイルに一括印刷用データがあると気持ちの面でも楽になった」など、効果を実感する声が多く寄せられた。

 そのほか、「教育局だけでなく市教委などでもスタンダードになれば」「ほかの部署や機関にも広がってほしい」といった声もあったことを踏まえ、オホーツク局は、管内市町村教委などに対し今回のアンケート結果と併せてマニュアルを提供するなどの対応を行い、導入に向けた検討を呼びかけている。

 谷川敦次長は、「各学校によって事務処理方法に違いはあるが、かなり効果があるものと手応えを感じている。取組が広がり、教職員の負担軽減につながってほしい」と期待を寄せている。

(道・道教委 2021-07-13付)

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