道　ヤングケアラー実態調査案　生徒・学校　・SSW対象　オンラインで８月下旬以降

（道・道教委 2021-07-19付）

　道は、札幌市を除く道内におけるヤングケアラー実態調査案をまとめた。オンラインによる悉皆調査で、生徒（中学２年生・高校２年生）、学校（道内全公立中・高）、スクール・ソーシャルワーカー（ＳＳＷ）を対象にそれぞれ実施。生徒調査は学校・自宅いずれかの場所で回答可能で、８月下旬以降に実施する見通し

　１６日の第２回道ケアラー支援有識者会議で示したもの。

　調査は、札幌市を除く道内におけるヤングケアラーと思われる子どもの実態を把握し、今後の支援に向けた施策検討に生かすことが目的。ヤングケアラーを「本来大人がすると想定されるような家事や家族の世話などを日常的に行っている子ども」と定義した。

　オンラインによるアンケート方式で「中高生の生活実態」「中学・高校におけるヤングケアラーへの対応」「ＳＳＷのヤングケアラーへの対応」の３調査を実施する。

　中高生の実態調査は、道内公立中学校・高校に在籍するすべての２年生が対象。ヤングケアラーの実態や認知度、学校生活への影響や悩み、相談の有無や、必要な支援などを聞き取る。

　調査票案では、児童生徒が具体的にイメージできるよう家族の世話をするヤングケアラーのイラストを複数例示。子ども相談支援センターやほっかいどうこどもライン相談などの相談窓口も掲載する。

　学校調査は、道内の全公立中学校・高校が対象。ヤングケアラーに該当する子どもの有無や実態、校内の検討体制を調べる。

　また、ＳＳＷ、スクール・カウンセラーの派遣・配置状況や、要保護児童対策地域協議会との連携など、外部による支援を実現している事例の有無を確認する。

　ＳＳＷの調査では、直近の対応内容、ヤングケアラー支援に当たっての課題などを把握する。

　道によると、調査の実施時期はそれぞれ異なる可能性があるといい、生徒調査は夏季休業明けの８月下旬以降となる見通し。回答は、校内・自宅いずれかで可能となり、家庭におけるWi―Fi環境など様々な事情への配慮を学校に要請する予定。

　また、国が今後、小学生を対象とした実態調査の実施も検討していることから、道は国の動向も注視しながら対応していく方針。

(道・道教委 2021-07-19付)